雑学コラム

小橋 昭彦 2004年1月1日

 コップにミルクを注ぐと「ばんばーい」なんて言いながら乾杯をしたがる。1歳と半年あまりの手つきはなんだか危いのに、小さな手の中のミルクは、こぼれそうでこぼれない。親がサポートしようとしたときに限って、こぼしてしまうものだ […]

小橋 昭彦 2003年12月29日

 年が明けるとまたひとつ年をとる。身体は正直で、このところ尿酸値が気になっている。プリン体の最終代謝物が尿酸として血中に放出されるもので、値が高いと通風になる可能性が高い。そもそもの原因は、ヒトではUOX遺伝子が退化して […]

小橋 昭彦 2003年12月25日

 大脳について学んだ記憶はあるのだけれど、小脳については薄れている。そのサイズゆえ学ぶ気持ちが軽くなったかもしれない。運動をつかさどる脳というのが一般的な認識。最新の研究は、それに疑問符を提示する。 まずは名前からうける […]

小橋 昭彦 2003年12月22日

 ビッグフット、イエティ、雪男。彼らが大型類人猿ギガントピテクスの子孫だとして実在を信じる人もいる。ギガントピテクスはゴリラより2倍から3倍大きな類人猿で、約30万年前まで中国などに生息しいた。仮に生存しているならビッグ […]

小橋 昭彦 2003年12月18日

 もうすぐ3ヶ月になる三男にミルクをやる。視線がしっかりしてきて、飲みながらじっとこちらを見上げている。なんて澄んだまなざしだろう。きみの凝視に値するだけの父親だろうかと弱くなる心を励まし、そうだよお父さんだよ、お父さん […]

小橋 昭彦 2003年12月15日

 子どもが生まれる前は、和服をよく着たものだった。方形の布からできているから、たたんで箱に入れてしまうことができる。洋服は身体に合わせて作られているから、ハンガーにかけることになる。この平面と立体の違いが、古着としての一 […]

小橋 昭彦 2003年12月11日

 あれは何の映画だったろう。ディナーテーブルの中央に猿が出され、脳をスプーンですくって食べる。そんなシーンがあったのだが。カニならともかくと思ったのは、共食い的な行為を嫌ったからだろう。もっともかにみそは肝臓だと後になっ […]

小橋 昭彦 2003年12月8日

 運動器。骨や間接、筋肉や神経といった身体を動かす組織、器官のこと。WHOが協力して世界各国で研究を進める、運動器の10年という取り組みが行われている。腰痛やスポーツ障害、骨粗しょう症など、運動器に関わる障害は多い。これ […]

小橋 昭彦 2003年12月4日

 地元の集落を紹介する『中山の歩き方』という小冊子を作るため、地域内をぶらぶら歩いた。山すそや池の裏手に各家のお墓が残っている。昔は共同墓地だけではなかったんだ。 東京の青山霊園のようないわゆる共同墓地は、パリやロンドン […]

小橋 昭彦 2003年12月1日

 ピュリツァー賞作家チャールズ・シミックの新刊『コーネルの箱』が出ると知って、思いは子ども時代の七つ道具箱にかえる。ジョゼフ・コーネル、アメリカの芸術家。箱の中にコルクや古写真や月面図などをつめて作品を作った。彼の作品に […]

小橋 昭彦 2003年11月27日

 旗はなぜはためくのだろう。風が乱れているせいではない。そよ風を考えるなら、それは規則正しい「層流」であり「乱流」ではない。それでも、旗は流れに沿ってまっすぐにならない。次元を落として、石鹸の層の流れの中に一次元の紐をは […]

小橋 昭彦 2003年11月24日

 らくしょ、と読む。詩歌の形で時事や人物を諷した落首(らくしゅ)に由来している。門や塀に貼ったり道に落として世間の注目を狙う。平安時代には落とし文(おとしぶみ)が貴族の間で行われたが、これは恋する相手への言葉、典雅な印象 […]