雑学コラム

小橋 昭彦 2004年6月17日

 数学問題を解くシーンで涙してしまうとは思わなかった。80分しか記憶が保てない数学者を描く、小川洋子氏の『博士の愛した数式』。彼が愛したのが、素数だった。1とその数自身でしか割り切れない数。人はなぜ、素数にひかれるのか。 […]

小橋 昭彦 2004年6月10日

旧人の一種ネアンデルタール人は、およそ30万年前から3万年前までヨーロッパで暮らしていた。新人であるクロマニヨン人が現れたのが、4万年前。両集団は1万年ほど共存していたらしい。クロマニヨンがネアンデルタールを滅亡させたと […]

小橋 昭彦 2004年6月3日

英国の科学博物館の来訪者に、ディスプレイ上に表示される点の数がその隣にある数字と一致しているかを尋ねた調査がある。2から3個の点の場合、回答に要する時間はおよそ0.5秒。こういう分け方は好きじゃないけれど、平均的に女性は […]

小橋 昭彦 2004年5月27日

 かつて働いていた会社では、案件ごとに7桁の受注ナンバーがふられていた。新入社員時代、社内電話で伝えているとき、上司に「3桁、4桁に区切って伝えた方がいい」と注意された思い出がある。今にして思えば、それは7桁という短期記 […]

小橋 昭彦 2004年5月20日

 河川の延長一覧でも、都市の人口一覧でも、原価一覧でもいい、手元に数字の一覧があれば、その中でどのくらいが1から始まっているか確認してほしい。おおくの場合、1が最初の桁となっている数字が3割前後を占める。発見者の名をとっ […]

小橋 昭彦 2004年5月12日

 ずっと気になっていた本がある。『アフターマン』というのがそれで、人類絶滅後の生物形態を描いている。出版当時高校生だったぼくには高くて買えず、その後書店では見かけなくなった。だけどなぜか、おりに触れ思い出すのだった。同じ […]

小橋 昭彦 2004年5月6日

 大型の生ゴミ処理機を利用している。数ヶ月ごとに取り出して畑に。その畑で今、ナスやピーマンが芽を伸ばしている。不思議なもので、取り出した後は少量の残土にもみがらを加えただけなのに、その日からはや生ゴミは分解されていく。微 […]

小橋 昭彦 2004年4月29日

 ありさんとありさんがごっつんこしたのは、お買い物に出かけたときだったか。えさ場までアリが行列している光景はしばしば見かける。えさ場を見つけたアリがフェロモンで巣までしるしをつけたのを仲間がたどる。障害物が少なく道幅が広 […]

小橋 昭彦 2004年4月22日

 この百年でもっとも偉大な科学者を尋ねたら、多くの人がアインシュタインの名を出すだろう。彼の唱えた相対性理論は、それほどこの宇宙を説明するのに成功した。身近なところでは、カーナビが正しく位置を返すのも相対性理論あってこそ […]

小橋 昭彦 2004年4月15日

 大洪水が地球を襲う。主導者は予言し、それに先立つ午前零時、宇宙船がやってきて信じるものを救うと訴えていた。マスコミを避け、布教活動もしない。それでも、彼を信じる小さな集団ができた。やがて予言の日がやってくる。信者たちは […]

小橋 昭彦 2004年4月7日

 日本でもイグ・ノーベル賞の名前が知られるようになった。パロディ版のノーベル賞と説明されたりするし、確かにそうした一面もあるのだが、純粋にお笑いというわけではない。ためしに、次に掲げる二種の研究業績リストを比べてほしい。 […]

小橋 昭彦 2004年3月30日

 チンパンジーとヒトは、DNAレベルではほとんど違わない。進化するというと何か新しいことが加わったと考えがちだけれど、むしろDNAが失われたことこそ、ヒトへのきっかけとなったのではないかという説も有力だ。その観点から注目 […]