真珠 小橋 昭彦 2001年11月14日 珠玉のような作品が書けたら、なんてかなわぬ思いを抱きつつ、ほんとうの珠玉といえばやはり真珠かと文字から連想している。 貝があのように美しいものを生み出すなんて神秘的だが、世界大百科をひもとくと「貝殻を作るのと同じしくみ […]
ナップサック問題 小橋 昭彦 2001年11月8日 今週は連想コラムみたいになっちゃったが、合言葉といえば、やはり暗号のことに踏みこまざるをえないか、と調べはじめる。ちょうど『暗号解読』という、古代から量子暗号までにいたるエピソードを盛りこんだ書籍がベストセラーになって […]
きみは誰 小橋 昭彦 2001年11月7日 木簡(もっかん)の利用法としておもしろいもののひとつに、奈良市の長屋王邸宅跡から見つかった例がある。中央に人名、横の端に三つの点。割れて文字が残ったというわけでもない。はじめは不明だったが、やがて画指(かくし)木簡だと […]
木簡の一生 小橋 昭彦 2001年11月6日 聖徳太子の笏について調べていて、ひとつ連想したのが木簡だった。古来、さまざまなメモを書きつけた木片。かつての人が自分で書きとめたものを今読むことができるのだから、過去から未来への伝言といってもいい。 地中から掘り出され […]
備忘録 小橋 昭彦 2001年11月5日 泊まったホテルでなにげなくつけたテレビで、近々放映するという聖徳太子番組の宣伝をしていた。荷物を片付けながら見ていて、ふと、彼が手にしていた長い木片は何といったか気になる。 調べてみると、それは「笏(しゃく)」という。 […]
時間厳守 小橋 昭彦 2001年11月1日 昨日、公衆電話から携帯電話への流れをコラムにしつつ、携帯電話は日本人の時間感覚をすこし変えただろうか、と考えていた。以前なら何時何分にどこって厳密に決めていた待ち合わせが、最近は何時ごろにどこそこのあたりでと、おおまか […]
街角の電話機 小橋 昭彦 2001年10月31日 携帯電話の普及で、公衆電話の台数はピークだった1984年の約94万台から急減、現在は全国で約71万台という。 公衆電話が日本に初めて登場したのが1900年のこと。今は別の意味あいで重い日となった、9月11日だ。場所は新 […]
あやしげな記憶 小橋 昭彦 2001年10月30日 ありもしないことを見たと主張する人。ウソをついているつもりじゃなく、真実そうだと信じているらしい。めったにない誤解だろうか。 たとえばディズニーランドに遊びに行った100人のうち30人から40人が「バッグス・バニーに会 […]
科学のこころ 小橋 昭彦 2001年10月29日 理系は苦手っていうひとが多い気がする。だけど半年ほど前にコラムに関連して行った投票では、小学校時代に好きだった教科は、「算数」っていう人が多くって、「理科」という人がそれに続いていた。 たしかに、文系に進んだぼくだって […]
耳を澄ませば 小橋 昭彦 2001年10月26日 水中に電波は通らない。だから超音波による探索が重宝される。ソナーだけで敵艦の情報を探る潜水艦内での息づまるような瞬間。それを知っているような気になるのは、小説あるいはコミックスの影響だろうか。 潜水艦の探知に超音波が利 […]
金 小橋 昭彦 2001年10月26日 日々銀座を行き交う多くの人の、何人が「銀座発祥の地」の碑に気づいていることだろう。銀座という地名は、江戸幕府が銀貨鋳造所を置いたことに由来する。1612年になる前は、銀座は駿府(今の静岡市)にあった。 銀座があれば金座 […]
ピンからキリ 小橋 昭彦 2001年10月18日 あいかわらず数字にこだわっている。ラッキーセブンはいいとして、日本での聖数といえば八。末広がりだからというのは漢字伝来以後の理屈であり、八百万神(ヤオヨロヅノカミ)やヤマタノオロチにみられるように、それ以前から神話など […]