心を知る 小橋 昭彦 2002年1月17日 近所の家電販売店の1階にペットロボットが置かれていて、子どもを連れて行くたび、ひとしきり眺めている。眠っているときもあればじゃれているときもある。メーカーの説明によれば、そのロボットは、喜び、悲しみ、怒り、驚き、恐怖、 […]
適応拡散 小橋 昭彦 2002年1月13日 少年時代に読んだ学習雑誌の「きみたちの同級生は170万人以上いる」という見出しがいまだに忘れられない。人数そのものはうろ覚えだが、1965年生まれだからほぼそんなものだ。子ども心には「とにかくいっぱい」くらいの意味しか […]
うま 小橋 昭彦 2002年1月10日 届いた賀状の図案の数々を見ていて、なるほど今年はうま年だったかとあらためて気づく。昨年12月には奈良県桜井市の箸墓(はしはか)古墳を調査していた桜井市教委から、周濠(しゅうごう)で見つかった遺物が木製のあぶみだったと発 […]
みち 小橋 昭彦 2002年1月6日 京都駅そばにオープンした「京の道資料館」に足を伸ばす。100平方メートルあまりと小さな施設で、展示物は多くない。床にある約半世紀前の京都の市街地図がその上に立つものを、タイムマシンで上空から眺めているような、不思議な気 […]
車輪に乗る 小橋 昭彦 2001年12月19日 世紀の発明として話題を呼んだ「ジンジャー」の正体が明らかになった。セグウェイと名づけられた立って乗る二輪車。20世紀を支配した自動車、あるいは便利で環境にもやさしいといわれる自転車に並んで利用されるようになるかどうか。 […]
サーカス団 小橋 昭彦 2001年12月19日 散歩の足をのばして立ち寄った公園に、サーカス団が来ていたのだった。おおきなテントの支柱ごとに立てられた団旗が、北風にパタパタと音を立てている。入り口に立って看板を見ると、公演はちょうどその日からはじまっていて、2カ月間 […]
くいだおれ人形 小橋 昭彦 2001年12月16日 京の着だおれ、大阪の食いだおれとよく言われ、大阪・道頓堀に来た観光客は、紅白の衣装を着て太鼓をたたく「くいだおれ人形」と一緒に記念写真を撮る。すっかり大阪の顔。関西国際空港開港時には、パスポートを取得して海外旅行に出か […]
味わいを知る 小橋 昭彦 2001年12月14日 仕事後のビールはうまい。ストレスがたまると苦みに対して鈍感になるそうで、それが苦いビールでも仕事後ならおいしく感じられる理由のひとつ。 苦いといえばコーヒーなどのカフェインも代表格。植物が苦い物質を生産しているのは、動 […]
子どもの期間 小橋 昭彦 2001年12月12日 子どもが生まれて3年と8カ月。来年からは幼稚園かと思っていたら、4月生まれの彼は、幼稚園にはまだあと1年あるのだった。小学校から中学校、その先へと想像するとまだ20年は「子ども時代」が続く。 子ども時代がこれほど長い動 […]
はりきらないで 小橋 昭彦 2001年12月12日 野球のカーブやフォークが意識して曲げたり落としたりされるのに対して、ゴルフの初心者は、打ったボールが勝手に「曲がる」ことにとまどう。たとえば、右に曲がるスライス。クラブを外から内へ振りぬく、あるいはクラブ面が右に傾くの […]
落ちないフォーク 小橋 昭彦 2001年12月10日 子どもの成長にあわせ、ボール遊びをよくした。最初は無難に風船から。ノモだササキだと親ばかをつぶやきつつ放りあげる。 ノモ、ササキといえばフォークボール。ご存知の方もあるだろう、フォークボールは地球の重力に引かれて自由落 […]
おかめさん 小橋 昭彦 2001年12月9日 諸病封じ、千本釈迦堂の大根焚(た)きに参る。子どもの分の大根をおまけしてくれて、ほくほく、親子でつつく。見上げた本堂は1227年の造営。応仁の乱で焼け残った、京都でも最古の建築物だ。 この本堂建築に参加した大工に、高次 […]