日々銀座を行き交う多くの人の、何人が「銀座発祥の地」の碑に気づいていることだろう。銀座という地名は、江戸幕府が銀貨鋳造所を置いたことに由来する。1612年になる前は、銀座は駿府(今の静岡市)にあった。
銀座があれば金座もある。江戸時代、それは現在の日本銀行本店のある場所に置かれていた。黄金の国ジパングなんて表現を思い出すが、実際のところ日本でこれまで産出された金の総量は約1000トンだとか。世界では14万トンということなので、その0.7%。少ないようだけれど、日本の国土を世界の陸地面積と比較すると0.25%だから、陸地面積に対する金の産出量は確かに多い。もっとも「黄金の国」の由来は、金がヨーロッパでは主に棒状で保存されたのに対し、日本では延ばして壁にはりめぐらしたりしたことが背景にあったようだ。
現在日本での年間生産量は約160トン。世界ではおよそ年間2500トン、第一位は約500トンを産する南アフリカだ。ちなみに500トンの金を生産するには7000万トン以上の土を掘削しなければならないという。この土の量はクフ王のピラミッドより多い。
ピラミッドといえば、「金字塔」という言葉は、金そのものとは関係なく、金の字のような形、つまりピラミッドのような建造物のことを意味していた。それほど作るのがたいへん、というところからきている。
有事とあってこのところ金投資への関心が高まっている。浮いた情報に惑わされない、まさにひとりひとりの判断が試金石(こちらはその名のとおり金の純度を判定するための石のこと)にかけれらる場面が増えている。
さいきんの本では『ゴールド 金と人間の文明史』が力作。サイトでは、「史跡佐渡金山」「黄金文化博」、三菱マテリアルの「金の情報博物館」及びその子ども向けの「きっずマテリアル<金>」などが参考になります。また「金座”小判のふるさと」もどうぞ。
すみません、ウェブページの更新を忘れていました。
質問です。「実際のところ日本でこれまで産出された金の総量は約1000トンだとか」で「現在日本での年間生産量は約160トン」だとすると、今までの1000年以上の総産出量をわずか6年ほどで生産していることとなりますが、これで間違いないのでしょうか。
rigitoさん、ありがとうございます。
はい、ぼくも不思議に思っていろいろ調べたのですが、やはりこれで正しいようです。ただ、直接取材まではしていないので、多少丸めすぎた数字があるのかもしれません。引き続き、調べておきます。
静岡の住人です。
静岡市には銭座町、金座町があります。
銀座は残念ながら地名には残っていません。
所謂、駅前銀座はありますけれども・・・