隣人チンプのこと 小橋 昭彦 2002年2月27日 そう、チンパンジーはヒトの隣人である。共通祖先からゴリラが、チンパンジーが、そしてボノボが分岐していったのは、およそ1000万年前から500万年前にかけてのこと。チンパンジーとヒトの遺伝的相違が小さいことは知られていた […]
ニワトリはなんと鳴く 小橋 昭彦 2002年2月25日 神田雑学大学の得猪外明(とくいそとあき)理事が、各国でニワトリの鳴き声をどう表現するか調べた結果を新聞に紹介している。コケコッコーと思っていた鶏の鳴き声が英語ではcock a doodle dooと教えられて驚いた経験 […]
泡盛 小橋 昭彦 2002年2月21日 沖縄の古酒(クース)は、いくら飲んでも減らない魔法の甕(かめ)に入っている。魔法の名を、仕次(しつぎ)という。もっとも古い親酒から始まって、年代が少しずつ古い甕を順番に準備。親酒を汲み出したら、二番手に古い甕から酒を補 […]
走る恐竜 小橋 昭彦 2002年2月18日 恐竜を扱ったヒット映画のおかげで、彼らが案外すばやい動きをしていたことが広く知られるようになったように思う。実際のところはどうなのか、英ケンブリッジ大の研究者らが推測し、発表した。 英国南部のオックスフォードシャーの採 […]
けはひ 小橋 昭彦 2002年2月14日 街角で見かけた『化粧師』という映画のポスターに「KEWAISHI」と読みがふってあるのに気づき立ち止まる。「けはひ」と書けば、「気配」に通じ、メーキャップにとどまらず、みずからをとりまく世界のあり方に広がる。そういえば […]
アフォーダンス 小橋 昭彦 2002年2月11日 東京大学情報学環の佐々木正人教授らの編集による『アフォーダンスと行為』を読みつつ、行動について思いをめぐらす。アフォーダンスという言葉は、環境が動物に提供するもの、といった意味で、たとえばコーヒーカップの取っ手はぼくた […]
おねしょ 小橋 昭彦 2002年2月6日 4歳も間近になって、このところほとんどしないけれど、1年ほど前まで、子どもがおねしょをするたび、親が試されているような気になったものだ。シーツを洗ったり布団を干したりとあわただしい朝になる。といって、しかっても仕方ない […]
男と女の違い 小橋 昭彦 2002年2月4日 抗生物質はバクテリアだけでなくウィルスも殺す。正解か誤りか。これが誤りと答えられた日本人は4人に1人もいないという。科学技術政策研究所の調査だ。同じ質問を米国人に問いかけた全米科学財団の調査では約半数の人が正解している […]
オーカーの文様 小橋 昭彦 2002年1月31日 7万7000年前、ヒトが抽象的な模様を描いていた。そんな記事が目に留まる。記事には、新人の起源が従来より古いという分子遺伝学の仮説にあう発見として、このことを報じている。 はじめにことばありき。この有名な一説にあるよう […]
インセクト・テクノロジー 小橋 昭彦 2002年1月27日 久しぶりに「千年持続する」という言葉に出会った。東京農業大の長島孝行助教授のインタビューの中でのことだ。千年持続学会の設立準備委員とあり、納得する。 インタビューは、絹糸の研究についてのものだった。絹糸といえばカイコや […]
強く、やさしく 小橋 昭彦 2002年1月24日 あれは会社員時代、勤めていた研究所が所属する研究所団地の合同新年会があって、ぼくも出席したのだった。アトラクションのひとつに企業対抗豆つかみ競争があって、大皿の黒豆を決められた時間内に箸でどれだけチームの皿に移せるかを […]
暖をとる 小橋 昭彦 2002年1月21日 2月のUターンを前にして、心配ごとのひとつは寒さだ。京都から2時間弱、北国というほどではないし、成長するまで育った土地ではあるけれど、10年あまりも離れていると身体が寒さを忘れている。 子どものころは行火(あんか)を足 […]