未確認飛行物体 小橋 昭彦 2001年5月31日 未確認飛行物体。この語に懐かしい響きを感じるのはなぜだろう。冷戦が終わって目撃報告が減少、もうUFOの時代ではなくなったという空気があるからか。1953年に創設され、UFO探しグループの草分けともいわれる英国空飛ぶ円盤 […]
たばこと遺伝子 小橋 昭彦 2001年5月30日 2000年における日本の喫煙者率は男性が53.5%、女性が13.7%となっている。男性は微減、女性は横ばいというのがこのところの傾向。人口にすると、およそ3313万人が喫煙していることになる。 たばこの販売数量は年間3 […]
ひとまね 小橋 昭彦 2001年5月29日 食器を洗っていると、踏み台を持ってきて自分もやるといって、台所を泡だらけにする。掃除機を動かしていると、お掃除するといって親から掃除機を奪う。といっても電気は切っているので、ただ掃除機を床にぶつけているだけ。 子どもと […]
ナポリタン 小橋 昭彦 2001年5月28日 待ち合わせがあるので手早くすませようということで、昼食はパスタの店に。ペペロンチーノ評論家を自称する友人はにんにくのたっぷり入ったそれを、ぼくは具にほうれん草を利用し、ポパイの名がつくその日のおすすめを注文。フォークに […]
フクロウの視線 小橋 昭彦 2001年5月23日 もう四半世紀あまり前の話。しばを置いていた屋根裏から、じっとぼくたちを見おろすものがいた。最初に見つけたのはぼくだったかもしれない。天井に一間ほどの口があいており、土間からはしごをさしかければ屋根裏に上がれるようになっ […]
冷たい火、六千の眼 小橋 昭彦 2001年5月22日 ホタルの季節が近づいてきた。闇に浮かぶちいさな光を求めて、野草をかきわけた幼い日。 ホタルの光は、ルシフェリンという発光物質が、ルシフェラーゼと名づけられた酵素のはたらきで酸化することによっている。つまり燃焼作用なのだ […]
血の汗 小橋 昭彦 2001年5月21日 中央アジアに、汗血馬と呼ばれる名馬が知られている。1日に千里を走り、疾駆すると血のような汗を流すという。天馬ともたたえられ、前漢の武帝は汗血馬を得るために二度も大宛征伐を敢行している。 この血の汗、畜産学の見方では多乳 […]
初鰹 小橋 昭彦 2001年5月18日 目には青葉山ほととぎす初鰹と山口素堂。これは江戸っ子の初物好きから生まれた習慣で、脂ものっていないし、この時期のカツオがひいでておいしいかというと異論もあろう。ともあれ、初がつおのシーズンだ。 カツオはマグロの近縁。英 […]
いま何時? 小橋 昭彦 2001年5月17日 思い通りにいかないときも多いけれど、夜半をすぎてパソコンを前にしないようにと心がけている。ディスプレイの明るい光を夜間に浴びることで体内時計を狂わさないようにと気づかってのこと。 人間にはサーカディアンリズムと呼ばれる […]
隠して、伝える。 小橋 昭彦 2001年5月16日 ほんとうなら今ごろは木星に、と考えてしまうのはSFファンのかなしさか。『2001年宇宙の旅』に登場したコンピュータHALが、大手コンピュータ会社名のアルファベットを一文字ずつずらしたものだったというのは有名な話。 HA […]
36歳のランドセル 小橋 昭彦 2001年5月15日 帰省したついでに、押入れの整理をした。小学生時代の通知表に出会う。成績はともかく、人の話は聞くものの、低学年のころは発表のとき顔も上げられない内向的な性格だったらしい。その性格は基本的にはいまも変わっていないし、三歳の […]
イネとウシ 小橋 昭彦 2001年5月14日 連休は実家に帰って田植を手伝う。といっても田植機を運転するのが主な役割。適度な深さに、そしてまっすぐ植えることに気づかう。ゆがむと収量や秋の刈り入れの苦労につながるから。たった今の自分の行為が、数ヵ月後の命運を直接的に […]