ビッグフット 小橋 昭彦 2003年12月22日 ビッグフット、イエティ、雪男。彼らが大型類人猿ギガントピテクスの子孫だとして実在を信じる人もいる。ギガントピテクスはゴリラより2倍から3倍大きな類人猿で、約30万年前まで中国などに生息しいた。仮に生存しているならビッグ […]
見つめる 小橋 昭彦 2003年12月18日 もうすぐ3ヶ月になる三男にミルクをやる。視線がしっかりしてきて、飲みながらじっとこちらを見上げている。なんて澄んだまなざしだろう。きみの凝視に値するだけの父親だろうかと弱くなる心を励まし、そうだよお父さんだよ、お父さん […]
古着 小橋 昭彦 2003年12月15日 子どもが生まれる前は、和服をよく着たものだった。方形の布からできているから、たたんで箱に入れてしまうことができる。洋服は身体に合わせて作られているから、ハンガーにかけることになる。この平面と立体の違いが、古着としての一 […]
共食い 小橋 昭彦 2003年12月11日 あれは何の映画だったろう。ディナーテーブルの中央に猿が出され、脳をスプーンですくって食べる。そんなシーンがあったのだが。カニならともかくと思ったのは、共食い的な行為を嫌ったからだろう。もっともかにみそは肝臓だと後になっ […]
自由度 小橋 昭彦 2003年12月8日 運動器。骨や間接、筋肉や神経といった身体を動かす組織、器官のこと。WHOが協力して世界各国で研究を進める、運動器の10年という取り組みが行われている。腰痛やスポーツ障害、骨粗しょう症など、運動器に関わる障害は多い。これ […]
墓地 小橋 昭彦 2003年12月4日 地元の集落を紹介する『中山の歩き方』という小冊子を作るため、地域内をぶらぶら歩いた。山すそや池の裏手に各家のお墓が残っている。昔は共同墓地だけではなかったんだ。 東京の青山霊園のようないわゆる共同墓地は、パリやロンドン […]
箱 小橋 昭彦 2003年12月1日 ピュリツァー賞作家チャールズ・シミックの新刊『コーネルの箱』が出ると知って、思いは子ども時代の七つ道具箱にかえる。ジョゼフ・コーネル、アメリカの芸術家。箱の中にコルクや古写真や月面図などをつめて作品を作った。彼の作品に […]
渦 小橋 昭彦 2003年11月27日 旗はなぜはためくのだろう。風が乱れているせいではない。そよ風を考えるなら、それは規則正しい「層流」であり「乱流」ではない。それでも、旗は流れに沿ってまっすぐにならない。次元を落として、石鹸の層の流れの中に一次元の紐をは […]
落書 小橋 昭彦 2003年11月24日 らくしょ、と読む。詩歌の形で時事や人物を諷した落首(らくしゅ)に由来している。門や塀に貼ったり道に落として世間の注目を狙う。平安時代には落とし文(おとしぶみ)が貴族の間で行われたが、これは恋する相手への言葉、典雅な印象 […]
左と右と 小橋 昭彦 2003年11月20日 5歳になった長男が、ときどき「右ってどっちやったっけ」と確かめる。「お箸を持つ方」と古典的な答えをしつつ、左利きを考慮していないと自らを責める。辞書にはどうあるのかと広辞苑をあたってみて、「北を向いたとき、東にあたる方 […]
かたち 小橋 昭彦 2003年11月17日 ぼーる。ちょちょ。くんま。次男が、絵本を指差しながら片言をしゃべる年齢になった。わからないものが出てくると、「こーは」と尋ねる、「ぶどう」と答えると、力強く「ぶど”」と言ってけらけら笑う、描かれた形と言葉 […]
北京の蝶 小橋 昭彦 2003年11月13日 コンピュータの高速化が寄与する分野のひとつにシミュレーションの精度向上がある。たとえば地球大気の様子をシミュレートするためには、地上を網目状に区切って、それぞれの箇所の値の変動を予測する。このとき、網目が小さいほど精度 […]