小橋 昭彦

小橋 昭彦 2004年5月12日

 ずっと気になっていた本がある。『アフターマン』というのがそれで、人類絶滅後の生物形態を描いている。出版当時高校生だったぼくには高くて買えず、その後書店では見かけなくなった。だけどなぜか、おりに触れ思い出すのだった。同じ […]

小橋 昭彦 2004年5月6日

 大型の生ゴミ処理機を利用している。数ヶ月ごとに取り出して畑に。その畑で今、ナスやピーマンが芽を伸ばしている。不思議なもので、取り出した後は少量の残土にもみがらを加えただけなのに、その日からはや生ゴミは分解されていく。微 […]

小橋 昭彦 2004年4月29日

 ありさんとありさんがごっつんこしたのは、お買い物に出かけたときだったか。えさ場までアリが行列している光景はしばしば見かける。えさ場を見つけたアリがフェロモンで巣までしるしをつけたのを仲間がたどる。障害物が少なく道幅が広 […]

小橋 昭彦 2004年4月22日

 この百年でもっとも偉大な科学者を尋ねたら、多くの人がアインシュタインの名を出すだろう。彼の唱えた相対性理論は、それほどこの宇宙を説明するのに成功した。身近なところでは、カーナビが正しく位置を返すのも相対性理論あってこそ […]

小橋 昭彦 2004年4月15日

 大洪水が地球を襲う。主導者は予言し、それに先立つ午前零時、宇宙船がやってきて信じるものを救うと訴えていた。マスコミを避け、布教活動もしない。それでも、彼を信じる小さな集団ができた。やがて予言の日がやってくる。信者たちは […]

小橋 昭彦 2004年4月7日

 日本でもイグ・ノーベル賞の名前が知られるようになった。パロディ版のノーベル賞と説明されたりするし、確かにそうした一面もあるのだが、純粋にお笑いというわけではない。ためしに、次に掲げる二種の研究業績リストを比べてほしい。 […]

小橋 昭彦 2004年3月30日

 チンパンジーとヒトは、DNAレベルではほとんど違わない。進化するというと何か新しいことが加わったと考えがちだけれど、むしろDNAが失われたことこそ、ヒトへのきっかけとなったのではないかという説も有力だ。その観点から注目 […]

小橋 昭彦 2004年3月25日

 クローンという言葉を、ぼくたちはそっくりという日常語としてしばしば使う。でも、たとえば猫のクローンは親と同じ模様になるわけではない。生命は、設計図である「遺伝子」だけでは決まらないのだ。遺伝子とは、狭義には、DNAのう […]

小橋 昭彦 2004年3月18日

 ペットボトルを風呂場に持ち込んだ長男が、蓋をして湯船に押し込む。手を離すと一気に水面上へ。「ロケットみたい、なんで」尋ねるので、中に空気が入っているからと答える。しかしそれは、誤解を招く表現かもしれない。空気に上に向か […]

小橋 昭彦 2004年3月11日

 地下鉄の線路は駅を出発すると下りになり、次の駅の手前ではのぼりになる。出発時は坂を転がる要領で加速し、到着時は逆に坂を利用して減速する。電力の節約になるわけだ。そんなことを聞いたのは、国立科学博物館の体験展示室。とすれ […]

小橋 昭彦 2004年3月4日

 いろは歌のように、文字すべてを利用して意味のある文章を作る遊びをパングラムという。いろは歌の誕生は平安中期といわれるが、同じ平安期に五十音図も誕生している。もっとも庶民の手習いにはいろは歌が好まれ、五十音図が広まるのは […]

小橋 昭彦 2004年2月26日

 恋とは不思議なものだ。相手への思いやりが肉体的な痛みを和らげるかというと、そういうものでもないらしい。ドイツの神経科学者の調査によると、慢性の腰痛に苦しんでいる人の場合、配偶者に優しく扱われてきた人は、冷たく扱われてき […]