さまざまな現実 小橋 昭彦 2002年4月1日 一般的になった仮想現実と似たような言葉で、研究が進められているのに強化現実という技術がある。仮想現実が現実を模倣した世界を構築するものなら、強化現実は、現実の風景に仮想情報を付加する。 東京大学デジタルミュージアムでは […]
ウラの経済 小橋 昭彦 2002年3月27日 米ウォルマート・ストアーズの年間売上高は民間企業として世界最大の2200億ドルという。日本円にすれば約29兆円。スウェーデンの国民総生産に匹敵する。似たような数字をどこかで見かけた、と思い出してみると、日本の地下経済の […]
10億年後の大渇水 小橋 昭彦 2002年3月24日 地学の授業でプレートテクトニクスを習ったときは驚きだった。大地が動く、しかも何億年も前から大陸は離合集散を繰り返してきたというのだから。 もっともプレートテクトニクスが説明するのは地殻から上部マントルまでの700キロメ […]
進化医学 小橋 昭彦 2002年3月20日 健康に関する記事はよく見かけるもののひとつ。最近研究が進んでいるのは「フレンチ・パラドックス」。脂肪の多い料理をとるフランス人が心臓病にかかりにくいのはなぜか。適量の赤ワインが心臓病を防ぐ機構が、遺伝子レベルで解明され […]
ニオイのチカラ 小橋 昭彦 2002年3月17日 光の三原色といえば赤緑青。ヒトは視覚情報をこの三原色に分解して、さまざまな色を区別している。では、ニオイの「原臭」とはなんだろう。 じつはこれがよくわからない。視覚、触覚、聴覚、味覚、嗅覚のなかでもっともわからないのが […]
ヒカリのチカラ 小橋 昭彦 2002年3月14日 よろしければお手もとの練り歯磨きの成分のご確認を。「酸化チタン」が利用されている商品も多いことと思う。この酸化チタン、このところ熱い注目を浴びている。というのも、太陽光や蛍光灯などの力を借りて、匂いや汚れを分解すること […]
彗星との出会い 小橋 昭彦 2002年3月10日 日没後の西の空に、新しく発見された池谷・張彗星が輝いている。発見されたといっても、どうやらこれまで何度か地球を訪れていたらしい。軌道計算からは、この前訪れたのが1661年と推測されている。だとすれば、341年ぶりのこと […]
世間というもの 小橋 昭彦 2002年3月6日 世間。もともと仏教用語で、命あるものが生きている世界を指すという。うつり変わりゆくことを意味する「世」と、空間を意味する「間」。万葉の時代からある言葉で、客観的な対象を示すというより、自らと世の中の関係性を含んだ言葉だ […]
耳かき文化 小橋 昭彦 2002年3月3日 海外旅行の必携品と言われながら意外と忘れがちなのが、耳かき。海外では見つけるのが大変だそうで、どうやら耳あかの違いが背景にあるらしい。つまり、日本人の耳あかは乾燥したタイプが多いけれど、欧米では湿ったタイプの人がほとん […]
隣人チンプのこと 小橋 昭彦 2002年2月27日 そう、チンパンジーはヒトの隣人である。共通祖先からゴリラが、チンパンジーが、そしてボノボが分岐していったのは、およそ1000万年前から500万年前にかけてのこと。チンパンジーとヒトの遺伝的相違が小さいことは知られていた […]
ニワトリはなんと鳴く 小橋 昭彦 2002年2月25日 神田雑学大学の得猪外明(とくいそとあき)理事が、各国でニワトリの鳴き声をどう表現するか調べた結果を新聞に紹介している。コケコッコーと思っていた鶏の鳴き声が英語ではcock a doodle dooと教えられて驚いた経験 […]
泡盛 小橋 昭彦 2002年2月21日 沖縄の古酒(クース)は、いくら飲んでも減らない魔法の甕(かめ)に入っている。魔法の名を、仕次(しつぎ)という。もっとも古い親酒から始まって、年代が少しずつ古い甕を順番に準備。親酒を汲み出したら、二番手に古い甕から酒を補 […]