小橋 昭彦 2002年5月13日

 ある雑誌に連載している原稿の下調べで馬油(ばあゆ)という言葉に出会う。調べてみると、名前の通り馬の油。もっともあぶら汗をしぼりとるわけじゃなく、脂肪を精製してつくる。1頭の馬からとれる脂肪はおよそ200キログラムとか。 […]

小橋 昭彦 2002年5月9日

 一般に混同されやすいけれど、迷路と迷宮は違う。迷路は言葉どおり迷い道だが、迷宮はそうではない。迷宮に分かれ道はなく、一本の道だけで構成される。その道は、ある図形のなかをくまなく埋め、迷宮を歩くものは必ずすべてをたどる構 […]

小橋 昭彦 2002年5月6日

 全国の都道府県庁の所在地で、もっとも牛肉の消費量が多いのは和歌山市。梅干の購入額でも全国トップで、こちらは紀州梅というブランドもあり、それなりに納得できるけれど、牛肉の場合は、生産量はむしろ低いから不思議。 和歌山人は […]

小橋 昭彦 2002年5月2日

 チンパンジーは、単語に相当するものを数百くらいなら覚えることができる。しかし、食事や危険を声にして仲間に知らせるなど「発声」に近く、文法までは持っていない。単語を超えた文のレベルを理解できるかについてははっきりしないの […]

小橋 昭彦 2002年4月29日

 春の1日、浜辺で潮干狩りを楽しむ連休の一こまが新聞に掲載されていて、この風景はいつから続いてきたのだろうと考える。青柳の泥にしだるる汐干かな、句にしたのは松尾芭蕉。品川あたりは潮干狩りの名所として知られており、浮世絵と […]

小橋 昭彦 2002年4月25日

 わきがや人糞などの匂いを研究して、もっとも悪臭と思われるものを爆弾として利用しようという「悪臭爆弾」構想。冗談かと思ったら、米モネル化学感覚センターの研究者たちが国防総省の助成金を受けて進めてきた研究の成果というから、 […]

小橋 昭彦 2002年4月22日

 ccのことを目にしたとき、ふと相対性理論を解説する一説を思い出して、はじめそれがどうしてかわからなかった。 cc。電子メールで同報相手のところに出ているのと同じ、カーボンコピーの略。米国で生まれたクローン猫の名前だ。た […]

小橋 昭彦 2002年4月18日

 1日にすれば、という考え方をときどきする。ぼくたちの遠い祖先が日本にやってきて縄文時代が始まった約1万2000年前を午前零時とし、現在を1日の終わりとする。1万年弱続いた縄文時代は、午後7時半までを占める。弥生時代が午 […]

小橋 昭彦 2002年4月15日

 誕生時3070グラムだった子どもが、生後3週間あまりではや4100グラムになっている。日々数百CCのミルクを飲んで、計算するとその1割くらいが体重としてついていることになる。 それで思い出したのが、英国にある動物学研究 […]

小橋 昭彦 2002年4月11日

 胎児の超音波画像は、成長していると実感できて、親にとってありがたいものだ。ところがこれが胎児にとって大騒音だと、米メイヨー・クリニックの研究者が指摘している。人間の耳には聞こえないけれど、羊水を通じて胎児の耳を震わせる […]

小橋 昭彦 2002年4月8日

 この世には動物と植物がいる。そう信じられていたのは、もう昔の話。ダーウィンの進化論を受けて生物の系統樹を構想したドイツの動物学者ヘッケルが先鞭をつけたのが植物・動物の二界説だけど、この二つの王国は1969年に崩壊する。 […]

小橋 昭彦 2002年4月4日

 100万円あったとする。別人とそれを分けなくてはいけない。分配率を決めるのはあなた。ただし、相手が拒絶すれば100万円は没収、二人とも一銭も受け取れない。相手との相談は不可。さて、あなたは分配率をどう提案する? ウィー […]