小橋 昭彦

小橋 昭彦 2005年4月14日

 縄文の火焔型土器や古墳時代の埴輪など、考古学では人工的な遺物に関心が集まりがちだ。でも古代の人々の生活や文化を知るには、彼らがどのような気候や自然の中で生きてきたかが問われる。そうすると、種子や動物遺体などの自然遺物に […]

小橋 昭彦 2005年4月7日

 多くの動物は死ぬまで繁殖を続けるが、人間の女性だけは、閉経後も長く生きる。この理由を説明するのが「おばあさん仮説」だ。フィンランドとカナダの多世代にわたるデータを分析した科学者らは、閉経後に長生きした女性ほど孫の数が多 […]

小橋 昭彦 2005年3月31日

 ヒトを含む多くの生物は、真核生物といって、核を持つ細胞からなっている。それに対して、細菌などは核を持たず、原核生物と呼ばれている。では核は原核生物が適応する中で徐々に形成されたのだろうか。この疑問にたいして、原核生物の […]

小橋 昭彦 2005年3月24日

 インドネシア・フローレス島で発掘され、ホモ・フロレシエンシスと名づけられた小さな原人が、人類進化の定説を覆そうとしている。少なくとも1万3000年前まで生存しており、ホモ・サピエンスはおよそ2万5000年前から唯一の人 […]

小橋 昭彦 2005年3月16日

 奇跡の年から100年になる。1905年、アインシュタインはその後に大きな影響を与える3本の論文を発表した。ひとつは特殊相対性理論。ひとつは光が粒子の性質を持つとする光電効果についての理論。彼はこの研究でノーベル賞を受賞 […]

小橋 昭彦 2005年3月10日

 観光について調べている中で、<身(み)分け・言(こと)分け>理論を目にして、20年ほど前のことを懐かしく思い出していた。丸山圭三郎氏の著書をむさぼるように読んだのがちょうどその頃。 身分けというのは、動物一般が持つ外界 […]

小橋 昭彦 2005年3月3日

 鏡はなぜ左右を反転するのか。これは問いのたて方が間違っているというのは、新鮮な気づきだった。むしろ、鏡に映っているのに左右が反転しない場合があるのはなぜか、と問う必要がある。 認知心理学の高野陽太郎博士は、「F」の字を […]

小橋 昭彦 2005年2月24日

 長男が小学生になる。子ども部屋をどうしようか。空間配置だけの問題と思うのに、そうはいかない。小さいうちは親が居るリビングに机を配置せよと言う人もいるし、長じてから個室を与えれば自分の権利と思って親に立ち入らせなくなる、 […]

小橋 昭彦 2005年2月17日

 進化についてよくある思い違いは、意図を組み込んでしまうことではないだろうか。キリンの首は高い木の葉を食べるために長くなった、というような。実際はキリンが自分で遺伝子を操作できるはずも無く、意図的に進化の道を決めることは […]

小橋 昭彦 2005年2月10日

 クジラの祖先パキケタスは、今から5000万年ほど前に登場している。狼のような姿で、クジラとは似つかない。それでも祖先と考えられるのは、耳の構造が似ているからだ。クジラは、下あごで水中の超音波を受け取り、耳骨に伝える。い […]