雑学コラム

小橋 昭彦 2002年5月23日

 今でこそふくよかで丸い顔をした東大寺の大仏だが、作られた当時は細おもてだったらしい。東大生産技術研究所の池内克史教授らのグループによる研究結果だ。東大寺の大仏をコンピュータ・グラフィックスで再現、それに東大寺に伝わる文 […]

小橋 昭彦 2002年5月20日

 人間は口から排泄口まで続く穴、という考え方についてコラムで触れたところ、実際のところ消化管は穴であり、外部が入り込んだものといえるとコメントをもらった。自分の中を、まるでトンネルが貫くように、外部が貫通しているという見 […]

小橋 昭彦 2002年5月16日

 子どもと寄ったドーナツ店のトレイ敷に、ドーナツの穴の由来が書かれていた。いわく、米メイン州に住んでいたハンソン・グレゴリーという船乗りに起源があると。彼が子どもの頃、母親の揚げるドーナツの真ん中が生っぽいと文句を言った […]

小橋 昭彦 2002年5月13日

 ある雑誌に連載している原稿の下調べで馬油(ばあゆ)という言葉に出会う。調べてみると、名前の通り馬の油。もっともあぶら汗をしぼりとるわけじゃなく、脂肪を精製してつくる。1頭の馬からとれる脂肪はおよそ200キログラムとか。 […]

小橋 昭彦 2002年5月9日

 一般に混同されやすいけれど、迷路と迷宮は違う。迷路は言葉どおり迷い道だが、迷宮はそうではない。迷宮に分かれ道はなく、一本の道だけで構成される。その道は、ある図形のなかをくまなく埋め、迷宮を歩くものは必ずすべてをたどる構 […]

小橋 昭彦 2002年5月6日

 全国の都道府県庁の所在地で、もっとも牛肉の消費量が多いのは和歌山市。梅干の購入額でも全国トップで、こちらは紀州梅というブランドもあり、それなりに納得できるけれど、牛肉の場合は、生産量はむしろ低いから不思議。 和歌山人は […]

小橋 昭彦 2002年5月2日

 チンパンジーは、単語に相当するものを数百くらいなら覚えることができる。しかし、食事や危険を声にして仲間に知らせるなど「発声」に近く、文法までは持っていない。単語を超えた文のレベルを理解できるかについてははっきりしないの […]

小橋 昭彦 2002年4月29日

 春の1日、浜辺で潮干狩りを楽しむ連休の一こまが新聞に掲載されていて、この風景はいつから続いてきたのだろうと考える。青柳の泥にしだるる汐干かな、句にしたのは松尾芭蕉。品川あたりは潮干狩りの名所として知られており、浮世絵と […]

小橋 昭彦 2002年4月25日

 わきがや人糞などの匂いを研究して、もっとも悪臭と思われるものを爆弾として利用しようという「悪臭爆弾」構想。冗談かと思ったら、米モネル化学感覚センターの研究者たちが国防総省の助成金を受けて進めてきた研究の成果というから、 […]

小橋 昭彦 2002年4月22日

 ccのことを目にしたとき、ふと相対性理論を解説する一説を思い出して、はじめそれがどうしてかわからなかった。 cc。電子メールで同報相手のところに出ているのと同じ、カーボンコピーの略。米国で生まれたクローン猫の名前だ。た […]

小橋 昭彦 2002年4月18日

 1日にすれば、という考え方をときどきする。ぼくたちの遠い祖先が日本にやってきて縄文時代が始まった約1万2000年前を午前零時とし、現在を1日の終わりとする。1万年弱続いた縄文時代は、午後7時半までを占める。弥生時代が午 […]

小橋 昭彦 2002年4月15日

 誕生時3070グラムだった子どもが、生後3週間あまりではや4100グラムになっている。日々数百CCのミルクを飲んで、計算するとその1割くらいが体重としてついていることになる。 それで思い出したのが、英国にある動物学研究 […]