サーカス団 小橋 昭彦 2001年12月19日 散歩の足をのばして立ち寄った公園に、サーカス団が来ていたのだった。おおきなテントの支柱ごとに立てられた団旗が、北風にパタパタと音を立てている。入り口に立って看板を見ると、公演はちょうどその日からはじまっていて、2カ月間 […]
くいだおれ人形 小橋 昭彦 2001年12月16日 京の着だおれ、大阪の食いだおれとよく言われ、大阪・道頓堀に来た観光客は、紅白の衣装を着て太鼓をたたく「くいだおれ人形」と一緒に記念写真を撮る。すっかり大阪の顔。関西国際空港開港時には、パスポートを取得して海外旅行に出か […]
味わいを知る 小橋 昭彦 2001年12月14日 仕事後のビールはうまい。ストレスがたまると苦みに対して鈍感になるそうで、それが苦いビールでも仕事後ならおいしく感じられる理由のひとつ。 苦いといえばコーヒーなどのカフェインも代表格。植物が苦い物質を生産しているのは、動 […]
子どもの期間 小橋 昭彦 2001年12月12日 子どもが生まれて3年と8カ月。来年からは幼稚園かと思っていたら、4月生まれの彼は、幼稚園にはまだあと1年あるのだった。小学校から中学校、その先へと想像するとまだ20年は「子ども時代」が続く。 子ども時代がこれほど長い動 […]
はりきらないで 小橋 昭彦 2001年12月12日 野球のカーブやフォークが意識して曲げたり落としたりされるのに対して、ゴルフの初心者は、打ったボールが勝手に「曲がる」ことにとまどう。たとえば、右に曲がるスライス。クラブを外から内へ振りぬく、あるいはクラブ面が右に傾くの […]
落ちないフォーク 小橋 昭彦 2001年12月10日 子どもの成長にあわせ、ボール遊びをよくした。最初は無難に風船から。ノモだササキだと親ばかをつぶやきつつ放りあげる。 ノモ、ササキといえばフォークボール。ご存知の方もあるだろう、フォークボールは地球の重力に引かれて自由落 […]
おかめさん 小橋 昭彦 2001年12月9日 諸病封じ、千本釈迦堂の大根焚(た)きに参る。子どもの分の大根をおまけしてくれて、ほくほく、親子でつつく。見上げた本堂は1227年の造営。応仁の乱で焼け残った、京都でも最古の建築物だ。 この本堂建築に参加した大工に、高次 […]
信者獲得 小橋 昭彦 2001年12月7日 浄土宗総合研究所が布教支援システムを開発したと新聞にあった。全国約3300の市区町村が対象で、住民数や増加率、25年後の予測人口、寺院数などをもとに、それぞれの地域での布教の「有望度」を点数化する仕組み。 よく知られて […]
力石 小橋 昭彦 2001年12月6日 いまでいえば重量挙げだろうか。オリンピック種目としてウェイトリフティングが登場したのは1896年の近代オリンピックの第1回アテネ大会以降だが、神に供物を捧げるという意味もあって、古代から力自慢は行われていた。階級により […]
虫の居どころ 小橋 昭彦 2001年12月5日 虫めづる姫君という『堤中納言物語』所収の話。蝶よりも毛虫が好きで、かたつむりを集めたり童(わらわ)に虫にちなむ名前をつけたり。読んだことはなくても、虫愛ずるというフレーズを覚えている人は多いかもしれない。日本人は、虫を […]
ブリを食す 小橋 昭彦 2001年12月4日 居酒屋のメニューにハマチと書かれたあとにカッコしてカンパチとあり、あれ、同じ魚だっけ、とその場で一同混乱する。出世魚は名前が覚えられなくっていけない。関西ではワカナからハマチ、メジロ、ブリと成長するのが一般的呼称。関東 […]
眠り 小橋 昭彦 2001年12月3日 厚生労働省の「保健福祉動向調査」によると、日本人の睡眠時間は6時間台の人と7時間台の人がそれぞれ約3割となっており、8時間台が約2割で続いている。アインシュタインは10時間眠っていたといわれる一方、エジソンは3、4時間 […]