自然のいたずら 小橋 昭彦 2001年11月27日 星の並びに神々の姿を見たり、火星に運河を見たり、ときには鯉の模様に人の顔を見たり。人は自然に作られたパターンに意味を見出しがちなもの。 たいていは勘違いで終わってしまうのだけれど、案外、そのうちいくつかはほんとうにそう […]
いけばな 小橋 昭彦 2001年11月26日 秋も深まった一日、京都六角堂に遊ぶ。裏手の池に白鳥が泳いでいて、子どもが飽きず眺めている。そばの案内板を読んでいると、そこはいけばな発祥の地、つまり池坊。代々寺の経営管理にあたっていたのが池坊だったのだ。名前は池のかた […]
壁画 小橋 昭彦 2001年11月22日 ポンペイ遺跡の浴場跡から発掘されながらお蔵入りしていた壁画が公開されることになったと新聞にあった。ローマ時代円熟期の作品群。これまで非公開だったのは、絵が過激だったから。つまり春画だったわけ。 ポンペイは訪れたことが無 […]
JOCKEY 小橋 昭彦 2001年11月21日 子どものオムツがはずれて以来、ブリーフを買い与えている。子ども向けといっても色とりどりのものが揃っており、白いだけの下着が逆になんだか懐かしく感じられたり。それでふと、ぼく自身が中学に上がるときだったか、時期は忘れたが […]
加える、加えない 小橋 昭彦 2001年11月20日 子どもが通う児童館の誕生パーティにきんとんを作っていくことになり、生協にくちなしを買いにいく。黄色をつけるのに欠かせない。ということはくちなしも食品添加物かと思い、調べてみると確かにクチナシ色素として厚生労働省の添加物 […]
うそ 小橋 昭彦 2001年11月18日 法政大学の原田悦子教授らのグループが行ったユニークな実験が新聞に紹介されていた。「中学生が学校のガラスをボールで割る」などのビデオを見せ、起きたことを証言してもらう実験だ。ただし「禁止されているボール遊びをしていた」な […]
声援のちから 小橋 昭彦 2001年11月16日 昨日、来春からの田舎へのUターンとまちづくり活動の案内をさせていただいたところ、ほんとうに多くの方から励ましのメールをいただいた。返事は書ききれないけれど、ほんとに、ほんとに感謝しています。 人間にとって、励ましの意味 […]
真珠 小橋 昭彦 2001年11月14日 珠玉のような作品が書けたら、なんてかなわぬ思いを抱きつつ、ほんとうの珠玉といえばやはり真珠かと文字から連想している。 貝があのように美しいものを生み出すなんて神秘的だが、世界大百科をひもとくと「貝殻を作るのと同じしくみ […]
ナップサック問題 小橋 昭彦 2001年11月8日 今週は連想コラムみたいになっちゃったが、合言葉といえば、やはり暗号のことに踏みこまざるをえないか、と調べはじめる。ちょうど『暗号解読』という、古代から量子暗号までにいたるエピソードを盛りこんだ書籍がベストセラーになって […]
きみは誰 小橋 昭彦 2001年11月7日 木簡(もっかん)の利用法としておもしろいもののひとつに、奈良市の長屋王邸宅跡から見つかった例がある。中央に人名、横の端に三つの点。割れて文字が残ったというわけでもない。はじめは不明だったが、やがて画指(かくし)木簡だと […]
木簡の一生 小橋 昭彦 2001年11月6日 聖徳太子の笏について調べていて、ひとつ連想したのが木簡だった。古来、さまざまなメモを書きつけた木片。かつての人が自分で書きとめたものを今読むことができるのだから、過去から未来への伝言といってもいい。 地中から掘り出され […]
備忘録 小橋 昭彦 2001年11月5日 泊まったホテルでなにげなくつけたテレビで、近々放映するという聖徳太子番組の宣伝をしていた。荷物を片付けながら見ていて、ふと、彼が手にしていた長い木片は何といったか気になる。 調べてみると、それは「笏(しゃく)」という。 […]