方位磁石の向き 小橋 昭彦 2003年1月20日 市販の方位磁石を見ていると水平に思えてしまう地球の磁場。実際には沖縄で約37度、帯広で57度強下を向いている。これがちょうど垂直になる地点がいわゆる磁極。これは北極点や南極点とはずれていて、この50年ほどの間にでも緯度 […]
肌の色 小橋 昭彦 2003年1月16日 その昔、ヒトは全身に毛をまとっていた。二足歩行をするようになって行動半径が広がったヒトは、脳が加熱するのを防ぐため、皮膚を覆う体毛を減らして体を冷やした。ところが皮膚を露出すると、紫外線が直接あたり皮膚ガンが誘発される […]
科学的な捜査 小橋 昭彦 2003年1月13日 犯罪心理学が注目されたと思ったら、こんどは科学捜査らしい。法医学捜査の最前線を描いた『科学が死体に語らせる』に目を通せば、プロファイリングへの皮肉めいた一文もあり、なんだかおかしかった。 ぼく自身が立ち会った15年前の […]
食品サンプル 小橋 昭彦 2003年1月9日 帰省途中に寄ったハイウェイ・オアシス。4歳の長男の注文は「カレーライス」。ウィンドウの食品サンプルを見て悩むこともない。そういえば食品サンプルで選ぶのは、日本生まれの風習という。これは笑い話だが、米国のレストランで食品 […]
抑制するもの 小橋 昭彦 2003年1月6日 思わずひざを打つアイデアがあって、心に残っている作品がある。たとえばポール・アンダースンの『脳波』。ある日を境に地球上の生命の知能が飛躍的に増大するという設定。ぼくたちの地球は、銀河系の端をおよそ2億5000万年かけて […]
ほどよい重さ 小橋 昭彦 2003年1月2日 映画館で子どもは笑い大人は涙していたと話題になったクレヨンしんちゃん『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』をDVDで観る。始まりは1970年万博のシーン。ぼくも行ったが、まだ幼なく行ったという記憶しかない。それでも「月 […]
幸運の確率 小橋 昭彦 2002年12月29日 米国の宝くじ「パワーボール」の抽選で、3億1490万ドルがあたったという。一等の累積賞金が高額になっていたもので、個人の獲得額としては米史上最高だとか。自分で数字を選ぶこのくじの当選確率はおよそ8000万分の1。累積の […]
イヌ、1万5000年 小橋 昭彦 2002年12月26日 高知の桂浜には何度か訪れたが、闘犬は見る機会のないままでいる。なんでも土佐闘犬は幕末に在来の四国犬と外来種をかけあわせてできたものという。日本の犬は、ことに明治以降、このように外来種と交配されたものが多く、純粋の日本犬 […]
数字の魔力 小橋 昭彦 2002年12月23日 鳥類の一夫一妻について、9割は浮気・不倫をすると聞いたと指摘をいただく。調べてみると、出典は米サイエンス誌98年9月25日号。鳥類の子のDNAを調べたところ、一夫一妻制とされる約180種のうち、夫婦だけのDNAを引き継 […]
赤の女王 小橋 昭彦 2002年12月19日 一夫一妻制とは何と尋ねられて、あらためて悩む。一匹の雄と一匹の雌が一定の期間つがいでいることと定義はできるが、どのくらいの期間かというと明確な規定は見つからず、では夫なり妻なりが浮気した夫婦は一夫一妻かと問われると、言 […]
一夫一妻 小橋 昭彦 2002年12月16日 足利義輝を描いた時代小説を読んでいて、側室の描写に手をとめた。並行して読んでいた鳥類についての書籍に、一夫一妻制が普通と書かれていたためだ。 百科事典にあたってみると、なるほど、現生鳥類の92%が一夫一妻制とある。続い […]
夏への扉 小橋 昭彦 2002年12月12日 ハインラインに『夏への扉』という作品がある。恋人も仕事も失い、失意の中で冷凍睡眠によって未来に目覚めた主人公。甘くせつない物語で、今もSFのオールタイムベストに必ず入る。ここで登場する冷凍睡眠は、名前の通りコールド・ス […]