冬眠 小橋 昭彦 2002年12月9日 冬眠をする哺乳類はあんがい多く、約4000種のうち200種ほどがするとされている。コウモリやシマリス、ネズミなどの小動物が多いのは、体重に対する体表面積が多く、エネルギーが失われやすいからともいう。 大型の哺乳類ではク […]
ゆっくり地震 小橋 昭彦 2002年12月5日 メコン川に生息する大ナマズが生存の危機にあるという。貨物船の航路整備のため川底の岩場が次々に爆破され、産卵地が減少。写真を見て驚いた。大きいどころではない。体長2メートルあまり。体重は300キロにもなるという。なるほど […]
時間旅行のやり方 小橋 昭彦 2002年12月2日 物理学的に時間に「流れ」がないとすれば、時間旅行も可能なはず。もちろん心理面からみるなら、あなたの得意げな話を相手がつまらなそうに聞いていたとして、1時間後「あ、一瞬だったね」とあなたが思ったなら、相手にとっての永遠の […]
時の流れ 小橋 昭彦 2002年11月28日 コニー・ウィルスの『航路』を読む。臨死体験を科学的に追った小説だ。ぼくたちの認識と脳はどう関係しているのだろうと思いつつ、夜明けまで読みふけっていた。今年のベストのひとつ。こんなときは時間が短く感じられる。 物理学的に […]
蚊との闘い 小橋 昭彦 2002年11月25日 蚊について書いたところ、西ナイルウィルスが心配ですねと投稿をいただいた。米国で社会問題になっているとも聞く。ちなみに米国が蚊による伝染病の危機にさらされたのはこれが初めてではない。かつて黄熱病に襲われた時の記録は、いま […]
新しい言葉 小橋 昭彦 2002年11月21日 創刊号の復刻版につられて購入した現代用語辞典。1948年版というから、戦後3年目。内閣用紙割当の都合で語数を減らしたとある。時代の空気を想像しつつページを繰る。と、政治用語の解説に「複雑怪奇、臣道実践、承諾必謹などとい […]
和算 小橋 昭彦 2002年11月18日 江戸時代に発展した日本独自の数学、和算。代表的な名をあげるなら、17世紀に活躍した関孝和だ。彼が行列式の理論を記した「解伏題之法」を表したのは1683年で、ライプニッツより早い。その弟子建部賢弘が「綴術算経」を時の将軍 […]
最大寿命 小橋 昭彦 2002年11月14日 日本人の平均寿命は伸びている。それでつい勘違いしがちなのだけれど、最大寿命については、伸びているわけではない。これまでもっとも長生きしたのは1997年に122歳で亡くなったフランス人女性。人間の最大寿命はほぼそんなとこ […]
蚊と注射針 小橋 昭彦 2002年11月11日 手術をした父が言っていたが、麻酔の注射はとても痛いのだとか。痛みを感じさせなくする注射が痛いとはさて、痛くない注射はないものか。 あるのである。蚊の針だ。蚊が血を吸うときに送り込む唾液には、血が固まらないようにする成分 […]
数を数える 小橋 昭彦 2002年11月7日 法事に来てもらった和尚さんから、数珠は計算機だと聞く。珠は煩悩の数である108つ。念仏を唱えるとき、ひとつづつ繰りながら唱える。ひとまわりすれば、二連になったもうひとつの輪の珠をひとつ繰る。こうして1万回唱えるときも、 […]
オッカムのかみそり 小橋 昭彦 2002年11月4日 文章は、手を入れれば1割か2割は短くなる。ほとんどの接続詞は削除可能だし、同じことを繰り返していたり不要な説明だったりする箇所も必ずある。オッカムがざりっざりっと削ってくれるわけだ。 オッカムというのは14世紀のスコラ […]
バベル後の世界で 小橋 昭彦 2002年10月31日 カーネギーメロン大学のホルト助教授によると、世界中の言語を集計すると、少なくとも558の子音と260の母音、51の二重母音があるのだという。半年を過ぎた頃の乳児は、これらすべての音素を区別できる。その後、第一言語にあわ […]