雑学コラム

小橋 昭彦 2002年12月19日

 一夫一妻制とは何と尋ねられて、あらためて悩む。一匹の雄と一匹の雌が一定の期間つがいでいることと定義はできるが、どのくらいの期間かというと明確な規定は見つからず、では夫なり妻なりが浮気した夫婦は一夫一妻かと問われると、言 […]

小橋 昭彦 2002年12月16日

 足利義輝を描いた時代小説を読んでいて、側室の描写に手をとめた。並行して読んでいた鳥類についての書籍に、一夫一妻制が普通と書かれていたためだ。 百科事典にあたってみると、なるほど、現生鳥類の92%が一夫一妻制とある。続い […]

小橋 昭彦 2002年12月12日

 ハインラインに『夏への扉』という作品がある。恋人も仕事も失い、失意の中で冷凍睡眠によって未来に目覚めた主人公。甘くせつない物語で、今もSFのオールタイムベストに必ず入る。ここで登場する冷凍睡眠は、名前の通りコールド・ス […]

小橋 昭彦 2002年12月9日

 冬眠をする哺乳類はあんがい多く、約4000種のうち200種ほどがするとされている。コウモリやシマリス、ネズミなどの小動物が多いのは、体重に対する体表面積が多く、エネルギーが失われやすいからともいう。 大型の哺乳類ではク […]

小橋 昭彦 2002年12月5日

 メコン川に生息する大ナマズが生存の危機にあるという。貨物船の航路整備のため川底の岩場が次々に爆破され、産卵地が減少。写真を見て驚いた。大きいどころではない。体長2メートルあまり。体重は300キロにもなるという。なるほど […]

小橋 昭彦 2002年12月2日

 物理学的に時間に「流れ」がないとすれば、時間旅行も可能なはず。もちろん心理面からみるなら、あなたの得意げな話を相手がつまらなそうに聞いていたとして、1時間後「あ、一瞬だったね」とあなたが思ったなら、相手にとっての永遠の […]

小橋 昭彦 2002年11月28日

 コニー・ウィルスの『航路』を読む。臨死体験を科学的に追った小説だ。ぼくたちの認識と脳はどう関係しているのだろうと思いつつ、夜明けまで読みふけっていた。今年のベストのひとつ。こんなときは時間が短く感じられる。 物理学的に […]

小橋 昭彦 2002年11月25日

 蚊について書いたところ、西ナイルウィルスが心配ですねと投稿をいただいた。米国で社会問題になっているとも聞く。ちなみに米国が蚊による伝染病の危機にさらされたのはこれが初めてではない。かつて黄熱病に襲われた時の記録は、いま […]

小橋 昭彦 2002年11月21日

 創刊号の復刻版につられて購入した現代用語辞典。1948年版というから、戦後3年目。内閣用紙割当の都合で語数を減らしたとある。時代の空気を想像しつつページを繰る。と、政治用語の解説に「複雑怪奇、臣道実践、承諾必謹などとい […]

小橋 昭彦 2002年11月18日

 江戸時代に発展した日本独自の数学、和算。代表的な名をあげるなら、17世紀に活躍した関孝和だ。彼が行列式の理論を記した「解伏題之法」を表したのは1683年で、ライプニッツより早い。その弟子建部賢弘が「綴術算経」を時の将軍 […]

小橋 昭彦 2002年11月14日

 日本人の平均寿命は伸びている。それでつい勘違いしがちなのだけれど、最大寿命については、伸びているわけではない。これまでもっとも長生きしたのは1997年に122歳で亡くなったフランス人女性。人間の最大寿命はほぼそんなとこ […]

小橋 昭彦 2002年11月11日

 手術をした父が言っていたが、麻酔の注射はとても痛いのだとか。痛みを感じさせなくする注射が痛いとはさて、痛くない注射はないものか。 あるのである。蚊の針だ。蚊が血を吸うときに送り込む唾液には、血が固まらないようにする成分 […]