ステイホームはどんな服装で過ごしましたか?
たまの休日なら一日中スウェットもあるだろうけれど、毎日それではオンとオフの切り換えが効かない。
高校生の息子がオンラインホームルームに参加したときは、自宅に居ながら同級生はみんな制服を着ていたという。そんな殊勝な高校生の姿を、先生の一人はかわいいと呟いていたけれども。
後で聞くと、とりあえず上半身だけ制服を着た生徒もいたようで、その場で起立して全身を映してもらったらどんな「コーディネート」が並んだか、想像すると楽しい。
西部劇では焚き火をたいて昼間の服装のまま横になる風景が出てくる。眠るときに服装を着替えられるのは平和なればこそ。日本人もかつて、特に庶民は昼間着のまま寝ていた。
一方、上流階級は和装の上着だけ脱いで下着で眠る。こうした下着寝スタイルは世界各地にある。汚れたものを身から外してベッドに入る習慣。
もうひとつ、裸で寝るスタイルは極地のような寒いところに多い。昼間の服は凍り付いていて解けると身体を冷やす。裸になって毛皮にくるまった方が温まるのだ。
熱帯地方でも裸で寝る姿を見かけるが、あれは昼間から裸に近く、昼間の服装のまま眠る文化に数えられる。
ネグリジェを覚えていらっしゃる方はどのくらいいるだろう。高度成長期、女性の寝巻きとして広がった。1980年代にパジャマが優勢になり、今ではあまり見かけない。
その背景としては、女性の社会進出に伴う価値観の変化が大きい。加えてスウェットのように部屋着と寝巻きのボーダレス化が進んだこともあるだろう。
2年ほど前、ユニクロが「ラウンジウェア」なる提案をしていた。街に出かけられる部屋着で、いわば外着と部屋着のボーダレス化。
温泉街では寝巻きでも部屋着でもある浴衣で外湯めぐりをする。非日常の観光地では日頃の社会的地位は関係ない。外出用の自分を準備する必要はないといったところ。
こうして考えると、このところ進む服装における寝巻きと部屋着、部屋着と外着のボーダレス化は、フラットな社会関係の浸透を示しているのかもしれない。
ステイホームではワークとライフのバランス、あるいは融合が進む。それを体現するファッションとは、どのようなものだろう。
過去のコラム、「ねむり衣(2003.6.02)」もご参照ください。その時の参考書、今回も参照しました。
ユニクロのラウンジウェアについては、「部屋でも街でも!「ラウンジウェア」という選択」を参考にしました。
もう20年ほど拝見しています、いだっちといいます。
一日中スウェット、
1980年代にパジャマが優勢、
二年ほど前
と書かれていますが、一日中、1980年代、二年ほど前、と一日中は、一日中を強調される意味で、1980年代、二年ほど前は、どちらも期間というか、数値を表す意味で使われていると思えます。ですから1980年代、二年ほど前は、漢数字、アラビア数字両方使われていますが、どちらかに統一された方がいいのではないでしょうか。ご存知かもしれませんが、私の知る限り、数値的な意味を表す時はアラビア数字、一人、一時、など強調する場合は漢数字と使い分けると聞いた事があります。もしご自身で何かアラビア数字と漢数字を使い分ける様な基準をお持ちならお教え下さい。
雑学と書かれていますが、世間に出回る雑学とは全く異なった、毎回非常に格調高い、あふれ出る教養の泉の様な文章と思いながら読んでおります。一体、(この場合は、一体と強調していますので漢数字とさせて頂きます)どの様な人生を歩めばこの様な知識や教養、それらを結び付けたこの様な文章が出来るのかと思いながら読んでおります。
いだっちさん、ありがとうございます。また、おほめいただき、恐縮しています。
数字表記の件、強調というか、成句であったり数えあげるという数字としての意味が薄れた言葉(「一日中」はそちら)は漢数字にしています。その意味でご指摘通り、「二年前」は「2年前」の方が適切でした。修正させていただきます。
ほぼ創刊時からということになりますね。これからもよろしくお願いいたします。
小橋さんのメルマガが再開してとても嬉しいです。
小生は小橋さんとは逆になりますが、一年前に終の棲家として都心のタワマンを選択して引っ越しました。新型ウイルスの籠り生活では生活リズムを壊さないことを心掛けています。通常ですと週三日ほど非営利法人に通う関係で出掛ける前にネクタイ上着を着用しますが、テレワークとなりましてzoom会議が行われるようになりました。その結果webカメラに写る画像が人により、昼夜共用のユニクロ?ラウンジウエア、ゴルフウエア、ジャケット着用と様々です。しかしながら、これでは共通の会議室に居るようには思えません。近年のビズカジュアルでもさすがに短パン、ビーサンはご法度ですので、上半身だけとは言えzoomなどのweb会議でも最低限のルールあるいはドレスコードが必要だと思います。因みに小生は毎朝起きると必ずその日の予定に合わせて服を着替えております。
ありがとうございます! こういう体験談、嬉しいです。確かに、服装である種のチーム感が醸成される面はありますね。興味深い話です。