小橋 昭彦 2012年5月8日

日経サイエンス掲載の「ジャンピング遺伝子」の話が面白い。

一卵性双生児なら遺伝子が同じで,生育環境も同じなら個性も似てくるように思えるが,なぜ違いが生まれるのか? 近年,注目されているのは“ジャンプする遺伝子”だ。この遺伝子は自身の複製を作り出してはゲノム内の別の領域に挿入していく。この遺伝子の移動が,お母さんのお腹の中にいる胎児の脳でも成人の脳でも起きていて,最終的に脳の機能に差異をもたらしている可能性がある。

引用元: 動く遺伝子がつくる個性 | 日経サイエンス

いわゆる、人を決定するのは生まれ(遺伝要因)か育ち(環境要因)か、という論争に、新しい視点をもたらしてくれる事実。つまり、遺伝要因なのだけど、その遺伝地図そのものが、後々書き換えられているのだと。

カット・アンド・ペーストで細胞のゲノム上を動き回る「トランスポゾン」に対して、最近研究されている、脳内の転移因子は「レトロトランスポゾン」という。

脳

適切に書かれているはずの遺伝プログラムがなぜ、書き換えられるようなことを許すのか。ジャンピング遺伝子は、脳細胞に多様性をもたらし、変化し続ける環境に迅速に対応する柔軟性をもたらしているのだろうと推測されているとか。

ある種の偶然にゆだねる「ゆるさ」みたいなのが、生命にはやはり必要なのだろうな。

 

0

Leave a comment.

Your email address will not be published. Required fields are marked*