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ちょっと知的な雑学&トリビア

笑顔はいつ幸福の象徴になったのか

2012年5月08日 【雑学なメモ
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DIAMOND
ハーバード・ビジネス・レビューの幸福の戦略特集では、ピーターN.スターンズの「幸福の歴史」もおもしろい。

幸福イコール笑顔がステレオタイプになったのはいつか。19世紀になると、一転して幸福を求める態度が一般化する。そこには、死生観や労働観との兼ね合いがあった。そして20世紀、とりわけアメリカでは1920年代以降、人々が幸福を主張する権利が確立され、メディアや広告、製品やサービスを通じて、幸福の表現方法はいまのようにステレオタイプ化されていった。
引用元: DIAMOND
ハーバード・ビジネス・レビュー

スマイリー・フェースが発明されたのは1963年で、そのライセンス収入は10年足らずで5000万ドルを突破したといった小ネタもあるし。
スマイリー
なにより、上記引用にもあるけれど、1920年以降の消費ブームとともに、笑顔と幸福がリンクづけられていったという社会構成的な指摘にはっとさせられる。

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日本語って、1秒あたりの音節数でいえば、スペイン語と並んで多く、「速い」言葉だったんですね。一方で、遅い言葉としては中国語。

photo credit: the|G|™

ただ、中国語は音節に多くの意味を含んでいて、情報量としては密度がある。つまり、速い言葉と遅い言葉と比べると、速い言葉だからと言って情報を多く伝えられるわけではなく、相手に伝えられる情報のスピードとしては、速い言葉も遅い言葉も変わらないということ。
A recent study of the speech information rate of seven languages concludes that there is considerable variation in the speed at which languages are spoken, but much less variation in how efficiently languages communicate the same information.

引用元: Language speed versus efficiency: Is faster better?.
上記からの調査結果一覧は次の通り。

言語
毎秒の発話音節数
情報密度
平均情報量

英語
6.19
0.91
1.08

フランス語
7.18
0.74
0.99

ドイツ語
5.97
0.79
0.90

イタリア語
6.99
0.72
0.96

日本語
7.84
0.49
0.74

中国語
5.18
0.94
0.94

スペイン語
7.82
0.63
0.98

ベトナム語
5.22
1
1

ベトナム語を対象言語としているので、ベトナム語の情報密度は1。

中国語の場合だと、毎秒の発話音節は5.18と少ない(遅い)けれど、音の高低などの情報量が多く、0.94と密度が高い。結局、情報量的には1に近くなっている。

しゃ べる速さにかかわらず、受け取る側の情報の処理能力に合わせているということなのだろうという推測。もっともこの表からは、日本語は「速い」けど情報密度 が際立って低く、同じ時間で伝えられる情報量が他の言語に比べて少ないように読み取れますね。だから日本語は論理的発話に向かないと落ち込むより、余韻、 情緒のある言語なのだと納得しておきましょうか。

論文は「Language」に掲載。
(プレスリリース)
http://lsadc.org/info/documents/2011/press-releases/2011-09-language.pdf
(論文へのリンク)
ACROSS-LANGUAGE PERSPECTIVE ON SPEECH INFORMATION RATE
http://lsadc.org/info/documents/2011/press-releases/pellegrino-et-al.pdf

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日経サイエンス掲載の「ジャンピング遺伝子」の話が面白い。
一卵性双生児なら遺伝子が同じで,生育環境も同じなら個性も似てくるように思えるが,なぜ違いが生まれるのか? 近年,注目されているのは“ジャンプする遺伝子”だ。この遺伝子は自身の複製を作り出してはゲノム内の別の領域に挿入していく。この遺伝子の移動が,お母さんのお腹の中にいる胎児の脳でも成人の脳でも起きていて,最終的に脳の機能に差異をもたらしている可能性がある。

引用元: 動く遺伝子がつくる個性 | 日経サイエンス
いわゆる、人を決定するのは生まれ(遺伝要因)か育ち(環境要因)か、という論争に、新しい視点をもたらしてくれる事実。つまり、遺伝要因なのだけど、その遺伝地図そのものが、後々書き換えられているのだと。

カット・アンド・ペーストで細胞のゲノム上を動き回る「トランスポゾン」に対して、最近研究されている、脳内の転移因子は「レトロトランスポゾン」という。

適切に書かれているはずの遺伝プログラムがなぜ、書き換えられるようなことを許すのか。ジャンピング遺伝子は、脳細胞に多様性をもたらし、変化し続ける環境に迅速に対応する柔軟性をもたらしているのだろうと推測されているとか。

ある種の偶然にゆだねる「ゆるさ」みたいなのが、生命にはやはり必要なのだろうな。

 

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