都道府県を組み合わせるパズルを子どもとしながら、なんとはなしにウェゲナーのことを思い出していたのだった。南アメリカとアフリカの海岸線が似ていることからかつてはくっついていたと考え、インドのゴンド民族の土地で発見した氷河によるこすり跡などをもとに論証した気象学者だ。およそ3億年前の、いわゆるゴンドワナ超大陸。
ウェゲナーは他にも古生物などの証拠を揃え、1912年に論文を発表している。ただ、それがすぐに認められたわけではなく、注目されるようになったのは、1950年代になって地磁気の研究が進んでから。岩石ができるとき、地磁気の強さと向きが痕跡として閉じ込められる。各地の痕跡を調べると、かつて同じ大陸だったものが移動したと考えるとつじつまがあう。その後、海底断層の研究などが積み重ねられ、プレート・テクトニクス理論として結晶する。地表はいくつかの移動するプレートから成るとする理論だ。
超大陸はゴンドワナだけではない。およそ27億年前に大陸が誕生して以来、19億年前の超大陸ヌーナをはじめ、2億3000万年前の超大陸パンゲアなど、何度かくっついたり離れたりしている。そのたびに生命は大きな影響を受けた。パンゲアとともにあった超海洋パンサラッサは、ひとつであったがゆえに生命の一様さにつながりその後の大量絶滅の要因となった、9000万年前のローラシア超大陸はしばしば浅い海で分断されたゆえに恐竜の多様性を生んだ、といった説もある。
プレート・テクトニクスを習ったときの驚きは以前も書いた。何億年も前に存在した超大陸が、氷河のこすり跡や磁気、巨大山脈の痕跡などを通して、現在のぼくたちに語りかける。プレート・テクトニクスは、地震や火山、山脈の形成などをすっきりと説明しつつ、生命の起源の場ともされる海底の熱水鉱床のように、新しい知の扉を開いてもくれる。プラトンが書き残したアトランティス伝説やムー大陸の謎も悪くないけれど、ぼくはこのリアルで壮大な物語に惹かれる。
今回調べていて知ったのですが、地学については、教科書そのものといった情報が公開されているサイトが複数あるのですね。すごい。「地学教室」「地球科学一般」「われわれは何者か」「啓林館」など。
今回に関連しては、かつてのコラム「10億年後の大渇水 [2002.03.25]」及びそのときの参考サイトもご参照ください。また、「地殻変動を探る」「地球内部のダイナミズム:スーパープルーム」がお薦めです。「Alfred Wegener Institute for Polar and Marine Research (AWI)」というのもあります。
こんにちわ基本的に理学系の話題が多いですね、
残念ながら私は真理しか知らない変な人間ですが話題についてゆけますから 今後もこの方向へお進みください、最近専門学校の心理学講師仕事が決まりまして現在テキスト執筆しています、当分「晴耕雨読」じゃなくて「晴耕雨述」状態ですデモメルマガは休憩に読みますよ、続けてくださいね。先月福知山まで行きました養護学校で美術を教えている方と奈良の研究会で知り合いましてその方の美術展のお誘いを受けて京都縦貫で丹波まで行き福知山まで行きました、帰りに氷上へよることはできたのですが近々農業のプランニングで相談によります。