最後の一枚を小さな手がとっていく。子どもの好物だ。よくそのまましゃりしゃりと食べている。ご飯にまいて食べるんだよ、と何度注意しても。
日本で生産されている海苔は、年間およそ100億枚。ここでいう1枚の大きさは19センチ×21センチ。焼海苔になったり味付海苔になったり、ふりかけに入れられたり。
8世紀、大宝律令では「ぬらぬら」と呼ばれ租税の対象となっていたというから、海苔の歴史は古い(日経1月31日)。自生するのは河口部の浅い海だけで、当初は貴重品だった。
養殖が始まったのは江戸時代。将軍に献上する魚を飼っていたいけすで、木や竹でつくった囲いに付着しているのを見て思いついたのだとか。ただ、気象によって収量が大きく変動するので、「運草(うんぐさ)」なんてあだ名がついたりもしている。
さて、海苔といえばおにぎり。おにぎりは源氏物語の頃に登場した「屯食(とんじき)」が原型とみられるけれど、さて、そこに海苔がまかれるようになったのがいつか、定かでない。紙すきをヒントに現在の干し海苔につながる海苔のすき製法がはじまったのが江戸時代とされるので、それ以降ではあるのだろう。
手にした海苔を口にしようとして、「まいて食べるんやな」とご飯にもっていく。ともあれ、わが息子にとっての海苔まきは、ここ数日が起源である。
のりについては、「山本山」「ヤマコ」「海苔博士になれるかもしれないページ」などを。
今日の没ネタ。物理学の運動エネルギーの式を応用した経済活力の算出法を提案(朝日1月31日)。古文書をもとに幕末の天気図作成(日経1月31日)。
今年は海苔がとっても不作なんですね。
まさに運草。
海苔が貴重品、というのは改めて新鮮な気も。
海苔巻も今年は少なめになるのでしょうか。
そう言えば「土曜日は手巻の日」なんてキャッチも流行りましたよね。
最近は韓国海苔に押され気味でしょうか。
ニコニコのりの本社の隣で仕事してます。
各地に行って旅館などに泊まると、朝食にかならず海苔が
付いています。まさに日本の朝ご飯の定番です。
「ニコニコのり」「浦島のり」他、いろいろなブランド名
が、あっても本社所在地はみんな一緒。ニコニコ海苔本社
と同じ・・・ということは、同じ系列会社か。
うーん。高級品から廉価品まで、扱うのにイメージも大切
なんだなぁ。で、ブランド名を使い分けているのか。
おにぎりと言えば、丸くするか、三角にするかには地域性があって、ちょうど関が原のあたりがその境目だとか、聞いたことがあるような気がします(テレビだったかな)。本当のような嘘のような…。どなたかご存じないですかね?小学生のころからの疑問です。