京都の北野天満宮では、年始のそろばんのはじき初めが恒例行事となっている。2001年は長さ5.5メートル、珠(たま)の数2000個という世界一の長尺そろばんが奉納された(朝日1月6日)。
そろばんにはどこか東洋のものというイメージがあり、語源も中国語の「算盤(スアンパン)」とされる。確かに中国でも紀元前から珠を使った計算が行われていたが、同様の手法は古く紀元前3000年以上前のメソポタミアや古代ローマでも知られている。別々に進化したのか、どちらかから伝来したのかはわからない。
日本へは室町時代までに中国から伝わっていたことが知られている。現在残る最古とされるのが1592年、加賀百万石の大名藤田利家が陣中で利用したといわれるそろばん。縦7センチ、横13センチ。上にある5の珠がふたつ、下の1の珠が5つのいわゆる「中国そろばん」だ。
じつは、現在のような5珠ひとつ、1珠4つのそろばんは歴史が浅く、昭和10(1935)年の小学校教科書改訂がきっかけ。日本の位取りにあった珠の数をということだった。
中国そろばんで5珠がふたつあるのは、1斤が16両だったことから、1桁で15までおけた方が便利だったからのようだ。あるいは、ロシアそろばんでは珠が4つしかない串がある。4分の1ルーブルなどの位取りのためだという。
国や時代が違えば珠の数も変わる。常識にとらわれていちゃあいけない。ものごとを眺めるときは、ごはさんで願いましては、でいこう。
そろばんについては、まずは「日本珠算連盟」を。産地播州より「そろばん」「播州そろばん」を、また「トモエそろばん」「そろばん」も充実。「大津そろばん」についてはこちら。
今日の没ネタ。ロンドンのショッピングセンターに「託夫所」(朝日12月28日)。ヨーロッパの門松にあたる、ヤドリギの枝(日経1月5日)。
・加賀百万石の大名藤田利家
↓
・加賀百万石の大名前田利家
ですね。きっと(あまり歴史は詳しくないのですが)。
金沢出身者です。
ごめんなさ0い、そのとおりです。前田利家、です。訂正いたします。
返信メールありがとうございました。
今後も今まで以上にがんばってください。
私も勉強になりますので、今後も拝見さして頂きます。
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