人がいつから下着をするようになったのか、定かではない。衣服のルーツはただの長方形の布。そこには上着も下着も無く、腰に巻いた一枚の布を下着とみるか否かでも変わってくる。たとえばアダムとイブはいちじくの葉から服を作ったというけれど、それを下着だという見方もないではあるまい。
いずれにせよ、下着は体型を補正するというファッション上の役割と、身体の保温や洋服に汚れをつけないためという機能的な役割と、二面性を持ちながら発展してきている。
補正下着ではコルセットが有名だが、18世紀のヨーロッパでは、男性もコルセットで身体を締め付け、半ズボンから出た脚をかっこよく見せるためふくらはぎに詰め物をしたという(朝日12月10日)。
いま、下着は機能面でもデザイン面でもバリエーションが広がった。表立って論じられることは少なく、ひっそりとしていながら、着実に進化してきている。見あげたものだ。
下着については、「あるある大事典」が有益。
今日の没ネタ。70手から82手になった相撲の決まり手(日経12月10日)。雪氷学の草分け中谷宇吉郎生誕100年(朝日12月10日)。
上野千鶴子著「スカートの下の劇場」
が参考になると思います。
『下着の文化史』(青木英夫)もよかったです。