世界での食用缶詰の生産量は年間約800億缶(2300万トン)という。種類は1200種類、日本では800種類ほど。製造原理が発見されたのが1804年、フランス人のニコラ・アペールによってなので、およそ200年でここまで育ったわけだ。
そもそも缶詰の原理は、ナポレオンが政府に懸賞金付で募集するよう命じたのがきっかけで生み出された。ヨーロッパ戦線を拡大するにあたって、兵士の戦闘力を維持するために、豊富で新鮮美味な食糧を大量供給する必要性を感じていたのだ。アペールが受け取った賞金は1万2000フラン。
アペールの作ったのはびん詰だが、ブリキ缶は1810年、イギリスのピーター・デュランが発明している。日本では、1871(明治4)年に長崎の通訳だった松田雅典がフランス人の手ほどきで試作したのがはじまり(日経11月30日)。イワシの油漬だった。
缶詰をはじめて意識して食べたのは小学校低学年のころ、学校での宿泊のとき。缶詰持参とあったので、そのために買ってもらって荷物に詰めた。確かマグロだったか、ずいぶんおいしいものだと感じた記憶がある。
いま、缶詰は国民ひとりあたり年間約40缶を消費している計算。わが家でもときにお世話になるが、四半世紀以上前のあの一缶のおいしさに匹敵するものには、ついぞ出会わない。
缶詰については「知って得する缶詰・レトルト食品のお話」「日本缶詰協会」をどうぞ。
北海製缶という会社があります。
小樽が発祥の会社だったかな?
缶詰を作ろうにも詰めるものがないので、海外の事例を調査し、缶詰向きの作物を調査し、北海道で栽培をはじめました。
これが、日本のアスパラガス栽培のはじめです。
缶詰が日本に新しい農作物を根づかせたというオハナシ。