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灯台

2001年3月26日 【コラム
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 古代世界七不思議のひとつにあげられるギリシア・ロードス島の太陽神ヘリオスの立像は、港の入口に建てられており、灯台の役目も持っていたと言われる。同じく七不思議のひとつに数えられることもあるのが、アレクサンドリアのファロス灯台。高さ100メートル以上、50キロ以上先まで照らしていたとも言われる。
 これらの建造年代がいずれも紀元前250年から300年頃とされるように、灯台の起源は古い。日本では7世紀半ばに防人(さきもり)が外敵を知らせるための施設として作ったのが初めといわれ、これが遣唐使船の目印として重宝された。
 近代の洋式灯台のはじめは明治元(1868)年に建造された観音埼(かんのんざき)灯台。その竣工を記念して、11月1日は灯台記念日とされている。
 ちなみに灯台の光だけれど、灯質といってそれぞれの灯台で違っている。隣り合った港で同じ光の灯台があると事故につながるからだ。フィルターを利用して色を変え、点滅のバリエーションを加える。日本最北端の宗谷岬灯台の場合だと「群閃白光、毎15秒をへだて15秒間に4閃光」といった次第。
 現存する日本最古の灯台、神子本島(みこもとじま)灯台の付属施設が、1870年の建設当初の姿に復元されて保存されることになった(日経2月23日)。日本の灯台の父とも言われるリチャード・ヘンリー・ブラントンが建設した灯台だ。彼の手になるおよそ30基の灯台のほぼ半数は現存し、観光地利用などの期待を背負うものも多い。過去はただ過ぎ去った時間ではなく、ときに未来を照らし出すこともある。

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2 comments to...
“灯台”
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小橋

灯台については、まず「社団法人燈光会」をどうぞ。「日本の灯台」「灯台豆知識」も充実。その他、産経新聞の「未来史閲覧」日本財団事業成果「灯台」などの記事が参考になります。


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小橋

今日の没ネタ。規制で演説する市民が減ったシンガポールの「スピーカーズコーナー」(朝日2月23日)。反粒子消滅のなぞ解明にふたつの研究グループの結果一致(朝日2月23日)。日本人顔は縄文と弥生が混合(日経2月25日)。




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 いん石の衝突による気候大変動が原因とされる約6500万年前の恐竜絶滅。生物の絶滅はそれだけではなく、2億5000年前にも起こっている。海洋生物の90%、陸上動物の70%が滅んだとされる、史上最大のもの。この原因もいん石だったと、米ワシントン大やNASAの研究チームが発表した(神戸2月23日)。 まだひとかたまりになったパンゲア大陸の面影が残っていた頃のことゆえ、落下の位置は不明。それでも、兵庫県篠山市などの地層から見つかった地層のヘリウム3の量から、直径6キロから12キロのいん石と推定されるという。 地球に衝突する可能性のある小天体をNEO(Near-Earth Objects)という。その検出を専門にする望遠鏡が開発され、毎年多くのNEOが発見されている。スペースガード財団が設立され、研究や検出を行うようにもなった。恐竜絶滅クラスのいん石衝突の可能性は5000万年に1度、地球規模の影響を与える直径1キロ級以上のものだと50万年に1度だという。 重さ130トンの人口天体が、今日地球に落下する予定となっている。老朽化した宇宙ステーション「ミール」。それが日本に住む人にあたる可能性は、1億分の1以下だとか。制御不能になる確率100分の2か3、落下可能性のある面積のうち日本は1000分の1、人にあたる確率は1万分の3。これらのかけあわせ。つまりはいん石落下による大絶滅より可能性は低いようだ。 予定通り南の海に沈むことを祈りつつ、ふと、いまこのとき、この場所に自分が生きていることの得がたさを思う。ミールにしてみれば、ぼくたちは1億回試みても会えないかもしれない存在なのだ。

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 大手メーカーから二足歩行ロボットが発表され、スムーズに歩いたり踊ったりして驚かせてくれたのはつい最近のこと。 ロボットの歩行理論の基礎は、旧ユーゴの研究者、ブコブラトビッチが1980年ごろまでに完成させたと言われている(朝日2月23日)。ZMP(Zero Moment Point)という概念がそれ。足の裏のどこに力をこめているか、という考え方で、その変化に応じて足と床の接触のしかたも変わる。その規範をふまえることが、安定性の高い歩行につながる。最新のロボットにもこの概念は使われている。 安定性というと誤解が生じるかもしれない。人間の歩行は、体の重心からおろした垂線が足で支えている範囲に入っている、という意味での安定性はない。そうした安定性を保つ歩き方を静歩行というけれど、人間がそれをするとかなり不自然な歩き方になる。足が小さすぎるのだ。 人間が自然に歩くとき、多くの時間、重心は安定する位置からはずれている。重心が外れ、倒れようとするときに足を差し出す、そうした歩き方なのだ。これが動歩行と言われるもの。倒れようとするところを支えるわけだから、差し出した足には地面からかなりの衝撃を受ける。バランスだけではなく、この衝撃の吸収も、二足歩行ロボットの重要な課題のひとつとなっている。 一歩一歩、倒れながら歩くぼくたち。安定を求めていては、ぼくたちは今のように前進することはなかった。

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