いん石の衝突による気候大変動が原因とされる約6500万年前の恐竜絶滅。生物の絶滅はそれだけではなく、2億5000年前にも起こっている。海洋生物の90%、陸上動物の70%が滅んだとされる、史上最大のもの。この原因もいん石だったと、米ワシントン大やNASAの研究チームが発表した(神戸2月23日)。
まだひとかたまりになったパンゲア大陸の面影が残っていた頃のことゆえ、落下の位置は不明。それでも、兵庫県篠山市などの地層から見つかった地層のヘリウム3の量から、直径6キロから12キロのいん石と推定されるという。
地球に衝突する可能性のある小天体をNEO(Near-Earth Objects)という。その検出を専門にする望遠鏡が開発され、毎年多くのNEOが発見されている。スペースガード財団が設立され、研究や検出を行うようにもなった。恐竜絶滅クラスのいん石衝突の可能性は5000万年に1度、地球規模の影響を与える直径1キロ級以上のものだと50万年に1度だという。
重さ130トンの人口天体が、今日地球に落下する予定となっている。老朽化した宇宙ステーション「ミール」。それが日本に住む人にあたる可能性は、1億分の1以下だとか。制御不能になる確率100分の2か3、落下可能性のある面積のうち日本は1000分の1、人にあたる確率は1万分の3。これらのかけあわせ。つまりはいん石落下による大絶滅より可能性は低いようだ。
予定通り南の海に沈むことを祈りつつ、ふと、いまこのとき、この場所に自分が生きていることの得がたさを思う。ミールにしてみれば、ぼくたちは1億回試みても会えないかもしれない存在なのだ。
NEOについては、まず「日本スペースガード協会」をどうぞ。世界規模のそれは「The Spaceguard Central Node」から。NASA関連のサイトから「NEAR-EARTH ASTEROID TRACKING」と「Potentially Hazardous Asteroids」「Asteroid Comet Impact Hazards」を。日本のNASDAによる解説は「スペースガード」を。「Minor Planets at 366」「NeoDyS」も有益です。また、今回の発見をしたLuann Becker博士に関するニュースは、「Astrobiology: Latest News」「Apocalypse Then」をご参照ください。発表されたのは「サイエンス2001年3月21日付」です。ミールの落下については、可能性計算含め、「ミール関連情報」をどうぞ。
今日の没ネタ。超音速飛行一番乗り、ドイツの軍人が自分だったと(日経2月22日)。112年前の絵葉書到来(朝日2月24日)。死生観に日米差(朝日2月19日)。耐震技術の進歩でビル設計に自由度(日経2月18日)。法隆寺五重塔の心柱建立100年前のもの(朝日2月21日)。
うーむ、人口天体。まさかね。人工天体です。ごめんなさい。
>重さ130トンの人口天体が、今日地球に落下する予定となっている。
>それが日本に住む人にあたる可能性は、1億分の1以下だとか。
という事は、日本の人口が1億数千万人ですから、1人は当たるのでしょうか?
そういう確率ではないですね。(笑
私は四国に住んでいますので、順調にいけば
2時頃に上空を飛んでいるそうですが、
赤く光って見えるのでしょうか?
少し楽しみです。
はい、日本に住む誰かにあたる確率っていうことですね。なんとか南の島の人も含め、みんな無事だったようですが、魚にもあたらなかったかなあ。