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ちょっと知的な雑学&トリビア

日本のへそ

2001年2月28日 【コラム
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 兵庫県に生まれたから、日本のへそといえば西脇市のことだった。経緯度で日本の中心となる東経135度と北緯35度が交差するまち。
 ところが日本には、これ以外にも「へそ」が多くある。たとえば同じく「日本のへそ」とうたう石和町は、日本列島の中央、山梨県の中心に位置するまちと定義する。同様に本州の中心、長野県の真ん中のまちが松本市。「へそのまち」群馬県渋川市は、北海道から九州を直径とする円の中心に位置している。「日本列島の中心」をうたう栃木県の田沼町はちょっと複雑。北海道最北端と九州最南端から日本海側、太平洋側それぞれの海岸線の中心を出し、両所をつないだ中心にあると説明している。
 もうひとつ、地理的ではなく人口上の日本の重心として知られたのが「日本まん真ん中の村」岐阜県美並村。ところが、最新の国勢調査の結果、21世紀を前にして、人口重心は隣の武儀町に移ってしまった(日経2月1日)。「日本まん真ん中センター」まで作って村おこししていただけに村長も無念。
 じつは西脇の「日本のへそ」さえ、最新のGPS測量の結果、以前の位置から移動している。まして人口重心となると時代とともにずれるのもしかたない。せめて関西が復権して人口が西へと移動することを期待するほかないわけで。いや、ほんとうは村そのものに人口が流入する、そんな時代を期待したいな。

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8 comments to...
“日本のへそ”
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小橋

日本のへそについては、「渋川市のリンク集」がていねいです。ほか、「西脇市」「田沼町」「石和町」「美並村」などどうぞ。


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小橋

今日の没ネタ。3世紀前半、最古級の前方後方墳(朝日1月22日)。


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いがぶた

北海道のへそのまちは富良野市
西脇市とは姉妹都市となっています


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小橋

そうそう、各都道府県のへそまちっていうのもありますね。あるいは四国のへそまちとか。


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まさき

私は岐阜県の東濃地方在住ですが、首都機能
移転の話しが出た頃から、街には
「日本の真中、東濃」
という看板が立つようになりました。
人口分布によるへそや本州や日本の縦横から
割り出すへそ、そして各都道府県のへそなど、
様々な根拠に基づいた「日本のへそ」があり
ますが、東濃は何をもって「日本の真中」を
うたっているのか不明です。


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まさき

ついでに、もうひとコメント。

岐阜県美並村と武儀町の話しはテレビで見ま
した。特集番組だったのかニュースの中の特集
だったのかは覚えていませんが、日本のへそが
発表される日の村長と町長は、春の選抜甲子園
への出場を心待ちにする校長のようでした。
日本のへそではなくなった美並村は、「元日本
のへそ」として村を売り込むそうです。
そして、新たに日本のへそになった武儀町は、
町の形から1・2回先の調査で日本のへそを
隣に奪われるそうです。


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head

「日本のへその話題」とは少し違いますが

>村そのものに人口が流入する、そんな時代を期待したいな
そのとおりだと思います。
私は、数年前に大阪から田舎(春日町)にUターンで帰ってきました。
一番感じたことは、若い人たちが働いたり暮らす環境が整っていないことです。
現実に、人口の減少人数は郡内でたしかTOPだったような気がします。
なんとかして若い世代が定住できる町にしたいですね。


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y、s

日本の臍は各地にあり それぞれ意義ありと思います 私が最初に出会ったのは長野県の別所温泉付近でした 何の臍だったのか?




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 最後の一枚を小さな手がとっていく。子どもの好物だ。よくそのまましゃりしゃりと食べている。ご飯にまいて食べるんだよ、と何度注意しても。 日本で生産されている海苔は、年間およそ100億枚。ここでいう1枚の大きさは19センチ×21センチ。焼海苔になったり味付海苔になったり、ふりかけに入れられたり。 8世紀、大宝律令では「ぬらぬら」と呼ばれ租税の対象となっていたというから、海苔の歴史は古い(日経1月31日)。自生するのは河口部の浅い海だけで、当初は貴重品だった。 養殖が始まったのは江戸時代。将軍に献上する魚を飼っていたいけすで、木や竹でつくった囲いに付着しているのを見て思いついたのだとか。ただ、気象によって収量が大きく変動するので、「運草(うんぐさ)」なんてあだ名がついたりもしている。 さて、海苔といえばおにぎり。おにぎりは源氏物語の頃に登場した「屯食(とんじき)」が原型とみられるけれど、さて、そこに海苔がまかれるようになったのがいつか、定かでない。紙すきをヒントに現在の干し海苔につながる海苔のすき製法がはじまったのが江戸時代とされるので、それ以降ではあるのだろう。 手にした海苔を口にしようとして、「まいて食べるんやな」とご飯にもっていく。ともあれ、わが息子にとっての海苔まきは、ここ数日が起源である。

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 レオナルド・ダ・ビンチが、謎のほほえみを持つ絵画をなしただけではなく科学者でもあったと聞くと、まさに万能の天才だな、と遠い気持ちになる。しかも、解剖学から動物・植物学、数学、機械工学にいたるまで専門分野を問わない。 いま、科学は専門化している。自然科学だけではなく、人文、社会科学においてもそうだ。歴史が専門というだけではなく、どの国か、あるいはどの時代かが問われるように。 だけど、たとえば地球温暖化を解決するためには、自然科学的なアプローチだけでは不十分だ。先進国と開発途上国との協力関係や経済発展に与える影響など、政治学、経済学、法学といった、人文科学や社会科学まで含んだ幅広い検討が必要になる。 だから、縦割りで体系化されてきたこれまでの科学技術の視点じゃなく、あらゆる科学知識を総動員した研究をしようというのが、「社会技術」だ(朝日2月2日)。 社会技術は、地球温暖化のような大きなテーマに適用されるだけではない。たとえば工場での作業手順。部品を間違えることが多いのならば、技術的な側面ではなく、それぞれの部品に「太郎」「花子」あるいは「東京」「大阪」なんて名前をつけておくといいかもしれない、という検討。あるいはマニュアル違反が多いならば、それは違反すると楽だからかもしれない。では、安全な作業がもっとも楽になるように手順を考える。 社会技術は、人間的な側面を重視して、科学体系を組みかえることでもある。いま、情報技術がクローズアップされているけれど、21世紀は社会技術の時代にもなる、そんな気がするんだ。

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