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ちょっと知的な雑学&トリビア

すごろく

2001年2月09日 【コラム

 すごろくには盤すごろくと絵すごろく、ふたつの系統がある。盤すごろくの歴史は古く、古代メソポタミアや古代エジプトでも遊ばれていた。ツタンカーメンの副葬品にも「セネト」と呼ばれる遊戯盤がおさめられている。18歳で死去したという若きエジプト王も、すごろくに興じていたのだろう。
 盤すごろくはその後も各地に伝えられ、現在でもバックギャモンなどとして遊ばれている。日本にも古くから伝えられており、689年にはすごろく禁止令が出されたりもしているが、つまりは賭博として遊ばれていたわけだ。その後賭博はさいころだけで行われるようになり、盤すごろくは純粋な遊戯盤として、江戸時代には嫁入り道具になるほど普及する。
 現在「すごろく」としてイメージされる絵すごろくの方は、教材として始まったらしい。新米の僧に官職や仏名を遊びながら覚えさせるのが目的。日本では13世紀後半頃から用いられたのではないかと考えられており、当初の「官位すごろく」や「仏法すごろく」などはいずれも絵が無い。
 絵の入ったすごろくは江戸時代に広まっている。人気を得たのが極楽浄土を上がりとする浄土すごろく。「永沈」というのもあって、ここにコマが来るとゲーム資格が無くなる。いまの「1回休み」の原型だ。さらに江戸時代には東海道五十三次を進んでいく道中すごろくも流行した。
 その後、絵すごろくにはさまざまなバリエーションが登場、戦時中には戦意高揚を目的にしたものが現れるなど、世相を反映している(朝日1月11日)。最近では景気回復すごろくなんてのもあるけれど、現実の世は1コマも進めないうちからはや「ふりだしに戻る」と言われているようでもあり、なんだかなあ、である。


7 comments to...
“すごろく”
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小橋

すごろくといえば、まず「双六ねっと」をどうぞ。充実した情報源です。東京学芸大学の「双六コレクションデータベース」もよいですね。「すごろくanex」も盤すごろくを中心に充実。「双六」の記述もご参考に。


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小橋

今日の没ネタ。2001円でメッセージを宇宙へ(朝日1月11日)。


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「健康が一番!」

 ツタンカーメンの副葬品といえば、エンドウ豆 もありました。そしてこの由緒正しき(?)エンドウ豆 の子孫を我が家で栽培しています。 きれいなムラサキ色のサヤを身ながら、遠く3000年前の時代に思いを寄せるもの、わるくはないかな?
 
 http://farmer.hoops.ne.jp/


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たいらー

すごろくはおもろいっすね。


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たいらー

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たいらー

すごろくには盤すごろくと絵すごろく、ふたつの系統がある。盤すごろくの歴史は古く、古代メソポタミアや古代エジプトでも遊ばれていた。ツタンカーメンの副葬品にも「セネト」と呼ばれる遊戯盤がおさめられている。18歳で死去したという若きエジプト王も、すごろくに興じていたのだろう。
 盤すごろくはその後も各地に伝えられ、現在でもバックギャモンなどとして遊ばれている。日本にも古くから伝えられており、689年にはすごろく禁止令が出されたりもしているが、つまりは賭博として遊ばれていたわけだ。その後賭博はさいころだけで行われるようになり、盤すごろくは純粋な遊戯盤として、江戸時代には嫁入り道具になるほど普及する。
 現在「すごろく」としてイメージされる絵すごろくの方は、教材として始まったらしい。新米の僧に官職や仏名を遊びながら覚えさせるのが目的。日本では13世紀後半頃から用いられたのではないかと考えられており、当初の「官位すごろく」や「仏法すごろく」などはいずれも絵が無い。
 絵の入ったすごろくは江戸時代に広まっている。人気を得たのが極楽浄土を上がりとする浄土すごろく。「永沈」というのもあって、ここにコマが来るとゲーム資格が無くなる。いまの「1回休み」の原型だ。さらに江戸時代には東海道五十三次を進んでいく道中すごろくも流行した。
 その後、絵すごろくにはさまざまなバリエーションが登場、戦時中には戦意高揚を目的にしたものが現れるなど、世相を反映している(朝日1月11日)。最近では景気回復すごろくなんてのもあるけれど、現実の世は1コマも進めないうちからはや「ふりだしに戻る」と言われているようでもあり、なんだかなあ、である。


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いさみ

すごろくはじんせーげーむがいちばんいいべ♪




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 遠近効果で、写真では山の頂にさえ届きそうに見えるオーロラだけれど、その下のヘリの高さはおよそ100キロメートル。ジャンボ・ジェット機の飛ぶ高さが10キロだから、オーロラははるかに高い。スペース・シャトルがその中を通ることさえある。 オーロラが放電現象によって発生していると考えられるようになったのは19世紀末のこと。太陽風に起因している様子がわかってきたのは、ロケットや人工衛星を使う宇宙観測時代のたまものだ。米国が人工衛星を使ってはじめてあげた業績といえばバンアレン帯と呼ばれるエネルギーの高い放射線帯の発見だが、それもオーロラ観測がきっかけ。 オーロラの名はローマ神話の夜明けの女神アウロラに由来する。ただ、その明るさはじつはそれほどでもなく、通常は月に照らされた雲と同程度だという。原理的にはネオン管が光るのと同種の原理だけれど、その電力はやはり桁外れで、大型の発電所の発電電力のおよそ1000倍くらいの電力が発生しているとか。 オーロラの見られる日数は緯度によっており、日本では北海道北端でせいぜい10年に1度。欧米ではニューヨーク、ロンドン、モスクワあたりで年間10夜、サンフランシスコやパリで一年に一夜の頻度だという。 このところさかんなオーロラ観光。昨冬は日本から1万人以上がオーロラを見にアラスカへ出かけたとか。スウェーデンなどを訪れる人もいる。オーロラ観光に訪れるのはもっぱら日本人とドイツ人だそうで、地元ではもの好きと見ているらしい(朝日1月8日)。そういわれたっていいや、やはり見てみたいよね。

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 肥満に関係する遺伝子が見つかり「肥満遺伝子」と話題になったのは1994年のこと。この表現から勘違いされることが多いが、肥満を起こす遺伝子ではなく、本来は肥満を防いでいる。それが損傷することで、肥満を抑制するレプチンと呼ばれる物質が働かなくなり、太ってしまうわけだ。 これまで見つかった肥満遺伝子は、肥満の目安とされるBMIの指標が30を超える欧米に多い重度の肥満に関連するもの。日本人に多いBMI25から30程度のいわゆる「小太り」に関連する遺伝子ではなかった。この遺伝子を発見したのが、群馬大の武田純教授ら。SHPという遺伝子に変異があったのだ(日経1月14日)。 もっとも、遺伝子に変異があるからといってそれだけで太るわけではない。日常の飲み食いがあってこそ。宮崎医科大の中里雅光講師らによると、食欲を高める体内物質に、グレリンというのがあるらしい。 グレリンは、脳や胃で作られ成長ホルモンの分泌を促す体内物質。これをラットに注入したところ、与えなかったラットに比べ一日の食事量が4グラム増え、体重が増加したという。胃から分泌されるグレリンの量は空腹時に増えることもわかっている。 日本肥満学会の推計によれば、30代以上の5人に1人は太りすぎだとか。遺伝子や体内物質の働きが明らかになってきたとはいえ、治療につながる成果はまだ少し先。30代も折り返し点を過ぎた身としては、医学の進歩に期待しつつ、腹回りをつかんでみたりしている。

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