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ちょっと知的な雑学&トリビア

フレーバリスト

2001年10月04日 【コラム
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 古代エジプトの壁画にも香りを楽しむ姿が残されているから、人類は古くから香料と親しんできたことになる。香りの利用法にはフレーバーとフレグランスがあって、フレーバーといえば食品、フレグランスといえば化粧品に利用される。
 食品に香りは欠かせない。いま手もとにあるソフトドリンクの成分表示をご覧になっても「香料」はおそらく含まれていることだろう。フルーツ系飲料はもちろん、お茶や炭酸系飲料だって。
 この香り、フレーバリストと呼ばれる人たちが作っている。もちろん、最新の技術をつかえば、たとえばイチゴのにおいの化学成分を分析できたりはするんだけれど、かといってそれをそのままイチゴ飲料に使えるかというと、そうはいかない。
 香りをつくる原料となる香料には植物性の天然香料だけでも1500種類、合成香料にいたっては5000種類にのぼるといわれている。通常取引されるのはあわせて1000種類くらいということだけれど、フレーバリストは、その1000種類それぞれの特徴、個性を把握し、商品イメージから適切な配合をしていくのが仕事だ。1000種類からなにかひとつを選ぶというのではなく、ひとつの飲料には平均で50種類の香料が使われるのだとか。
 成分表示には、簡単に「香料」と記されているだけ。その向こうに、奥深い世界がある。

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4 comments to...
“フレーバリスト”
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小橋昭彦

高砂香料」の情報が充実しています。


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あらあら

最近、施設(ホテル等)で、いい香りが漂っていることが多いですよね。そんな、香りの調合する方達がいらっしゃるということだと思います。フレーバリストって、公的資格があるのですかね?


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こま

なんてタイムリーなんでしょう!
いま、手元に香り関係の展覧会の案内が2つあります。
ご興味のある方は行ってみて下さい。

「香水瓶」展、町田市立博物館
10月21日まで、月曜休館、入場無料
町田駅からバス
西洋の香水瓶の歴史が古代から現代までわかります。
芸術品ですが、宝石みたいにきれいです。

「香りのデザイン??女性をめぐる生活史と香水文化」
宇都宮美術館
10月7日012月16日、月曜休館、宇都宮駅からバス
20世紀の女性のファッションをめぐって
香水や化粧品の容器・ポスター・服・インテリアなど
生活全体がわかる展示だそうです。
また、時代を代表する香水の香りも実際に嗅げるとか。

アール・デコ時代の女性や50年代のハリウッドの女優を
見ているとなんて優雅で大人で素的なんだろうと思います。そんな雰囲気が味わえそうです。

ビルの香りといえば、以前ある会社が香り発生装置を
オフィスビルに取り入れて、
昼休みや打ち合わせタイムなどに
レモンのような香りを流して
効率アップとリフレッシュを図ったと聞いたことがあります。
香りが似合うきれいな環境で仕事ができるのはよいと
思うのですが、でも、
そこまで会社に管理されるのも・・・と素直に喜べないです。

いま金木犀がよく匂っていますね。
家の近所はどこの家にも1本は植わっているので
駅まで「香りの道」を通勤・通学しています。

近頃は野菜に香りがなくなってしまいましたが、
これからは野菜にもフレーバリストの作った香りが付くことで付加価値なんて時代になるのでしょうか?


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栗原悦子

私は香料アレルギーです。随分前に、電車待ちで隣に立っていた婦人が白檀の扇子をパタパタさせた途端、呼吸困難を生じたことがありました。勿論、直にその女性から離れて、大丈夫でしたが、自分でもびっくりしました。皮膚科の先生には香料入りの化粧品は使わないように言われております。デパートの香水売り場を通るときは、ハンカチーフで鼻を塞ぎ足早に歩きます。香料によっては大丈夫な物もありますので、全く使用できないわけではありません。ほのかな良い香りを嗅ぐと落ち着きますよね。長年香水を使っていると臭いに鈍感になって、食物の腐った臭いも分からない人が少なからず居るようです。何事もほどほどに、ということですか!?




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 かんこうば、とよむ。工場ではない。商業施設だ。場内に工場を併設して即売、ものづくりを振興をしようという「勧工」の狙いをもった場、といったあたりが語源らしい。 勧工場がはじめて登場したのは1878(明治11)年。その前年、産業振興のための「第1回内国勧業博覧会」が政府肝いりで開かれた。そのために買い集めた名産品などの売れ残りを販売処分する場を作ろうというのが目的だったという。 場内では陳列販売が行われており、下駄や靴のままで買い物ができる。商品に品名や代価が記された「正札制」がとられてもいる。従来の呉服店などで行われた、商品を取り出してきて座敷で見せつつ商談する「座売り」からの大きな改革。 1880年にこの施設は民間に払い下げられ、以降多くの勧工場が作られる。1902年には東京だけで27店舗があったといい、大阪でも勧商場とよばれ広がった。 ただ、庶民は買い物をするというより、商品を見て歩く楽しみの場として利用していたようだ。夏目漱石の作品にも『我輩は猫である』はじめしばしば登場するが、散歩などと並ぶ娯楽的な書かれ方をしている。 ピークを迎えた勧工場は、その後激減していく。1904年に株式会社化した三越呉服店をはじめとする、百貨店の登場が背景にある。三越のデパートメントストア宣言が1905年のこと。その後、法的規制なども乗り越えつつ、百貨店は栄えていく。その退潮のきざしは1960年代。代わって台頭したのがスーパー。1972年、ダイエーの売上高が三越を上回った。 時代は流れて2001年、そのダイエーの売上高を抜き去ったのがセブン?イレブン・ジャパン。大手スーパーの倒産もあり、ふたたび消費の主役が交代している。 もっとも、伸びていたコンビニエンス・ストアもはや安泰とはいえなくなってはいる。栄枯盛衰とはよく言ったもので、時代の必然は平家物語の頃から変わっていない。

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 きのう香りについてのコラムを書きつつ、嗅覚でうけとる信号といえばフェロモンもそうだったな、と思い出す。 フェロモンのはたらきについては、ファーブルの『昆虫記』にも登場している。ガの雄が遠くから雌にひかれて集まる現象。もっともそれが雌の分泌する信号によると実証されたのは1959年のことで、フェロモンという名前が付けられたのも同年のこと。 ガの雌が放出するフェロモンはボンビコールと呼ばれているけれど、なんと数キロも離れたところにいる雄を引き寄せるそうで。空気1ミリリットルあたりわずか200分子の濃度で顕著なはたらきがみとめられるというから、さもありなん。 昆虫だけではない、雌犬だって一キロ離れたところにいる雄犬を興奮させるというから、哺乳類にもフェロモンはある。そうなると人間はどうか気になるところだけれど、人間にもフェロモンがあることはわかっている。女性にみられるドミトリー(寮)効果がその事例。同室に住む女性の月経周期が重なるという現象だ。 じゃあ男性をひきつける効果のほどはとなると、まだよくわかっていない。フェロモンにはなにも性フェロモンだけではなく、危険を仲間に知らせる警報フェロモンやアリがもっているような道しるべフェロモンなどもある。そんなのも人間にあるとよさそうだけれども。 ともあれ、清潔に気をとられるあまり身体を洗いすぎてはフェロモン効果も薄れる。さいきん異性が寄ってこないななんて人は、振り返ってみるといいかもしれない。いや、だからって一週間風呂に入るなということじゃなく。

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