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ちょっと知的な雑学&トリビア

療法さまざま

2001年9月19日 【コラム
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 日本各地に伝わる山野草や動物を利用した民間療法は3万件ほどにのぼるという。
 民間研究家の吉田仁志によると、風邪だけでも580事例あったとか。梅干を黒焼きにして熱湯を注ぎ込むというのはよく知られているけれど、果肉を眉間に張ったり、果肉をすりつぶして卵黄と砂糖を加え熱湯を注いで飲んだり。ショウガ湯やネギ湯を試みた方もいらっしゃることだろう。
 動物や昆虫を利用する民間療法も少なくない。夏ばてにドジョウなんてのはその典型だろうか。勝海舟が肩が凝ったときヒルに血を吸わせたという話も有名。変わったところでは、カマキリの黒焼きを飯粒で練って足裏にはるというのもある。脚気にいいのだとか。
 アフリカのチンパンジーたちは、薬草を見分けその効用に応じて口にするそうだが、人類が薬草利用をはじめたのがいつかはわからない。おそらくは、愛する人を気遣う人の心の数だけ、療法があるようにも思う。
 よく下痢をしていたぼくにゲンノショウコを煎じてくれていた祖母のおもかげを思い出しつつ、すりきずを作った子どもに、「いたいのいたいの、とんでいけー」なんて慰めている。西洋医学の大家だって、このくらいの呪術は使うんじゃないのかな。

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7 comments to...
“療法さまざま”
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小橋昭彦

民間療法については「試す・安心・癒す 民間療法」などをご参照ください。チンパンジーの薬草利用については、「野生チンパンジーの世界」の情報をどうぞ。


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第三市民

民間療法で何が有難かったというと、今年の猛暑で久しぶりに出来てしまった
「あせも」に困っていたときです。

市販薬の酸化亜鉛製剤は塗ったときに痒みは抑えますが、皮膚の荒れには
全然効果がありません。

そこで【桃の葉】を煎じて湯上りに噴霧したら、日増しに回復して、とうとう全快
に近い状態に戻りました。   今は以前よりすべすべの肌になりました。

ほとんど水と変わらぬ成分なので、赤ちゃんのあせもにも良いと思います。
残った桃の葉は、大量に陰干して来年に備えています。


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青山憲太郎

私の小学校前、祖祖母が下痢の薬と言って、ご飯を炊くお釜の黒いすす(炭素)とリンゴの磨り潰したものを和えた真っ黒なものを、食べさせて貰った。”腸の掃除”と言っていたが不思議の良く下痢が治った。
おねしょの薬として、何度かアカガエルの串刺しにした小さな乾燥したものを火にあぶって食べさせられた。これはアカガエルが効いたのか、小学校に入る頃には、おねしょはしなくなった。
虫下しに、海人草の煎じたものを何度か呑まされた。回虫が沢山出てきたのを覚えいる。その後、この海人草と同じ成分の薬が”サントニン”と記憶しているが間違いだろうか?
こう数え上げるときりがない。民間療法3万件というのもあながち嘘でもなさそうだ。


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小橋昭彦

うっかり敬称を略していました。「民間研究家の吉田仁志さん」に訂正します。

さすがに、いろいろな療法があるのですね。


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とら吉

 療法さまざまを拝見しまして
 当然と言えば当然ですが療法が確立するまでの苦労?を
 最近目の当たりにしましたので思わずメールしました

 彼の父親は漢方専門の薬剤師
 彼は国立病院等の調剤が主な薬剤師

 昨日彼の両二の腕に500円大の生々しい火傷の痕がありました

 聞いてみると???と言う草?を揉んで貼ると喘息に効くとのことで自分で試したそうです

 当然彼はこうなると言う事はある程度知っていてトライしたそうですが

 ひどい物でしょうドライブしてて道端で見つけたので
 採ってきたんですょとの事

 長い年月でのこういう事の繰り返しで安全な療法が
 確立したのかなと感じた彼の火傷痕でした

 彼のホームページです
 宜しければ
 http://www.tsuyama-kanpou.co.jp/

 
 


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ながさわ

民間療法にもいろいろありますが、中には(いや、かなり?)、『そりゃ、そいつが治ったのは単なる偶然だろう!』ってなモノも多いですよね。
療法ってのとは、またチト違いますが、タレントのダイエット本なんて……。


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みやたか

私の時代は「いたいのいたいの遠いお山にとんでいけ0」でしたが、今は違うそうです。甥っ子の通っている幼稚園では「いたいのいたいの先生が食べちゃうぞ0ぱくっ」らしいです。子供の素朴なギモンで、「いたいのがいっぱい飛んでくるお山の人がかわいそう」ということらしいですよ。何のギモンももたずに、痛みも何もかも自分の知らないところとか、知らない人なら関係ないからいいやって思ってしまう自分を少し?反省。




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 どうせならもっとはやくにテーマにしてほしかったと言われるかもしれない。ごめんなさい。この夏、みなさんの日焼け具合はいかがだったでしょうか。 このところの美白ブームもあって、今年は日焼けどめクリームがいっそう活躍したのでは。ちなみに、日焼けどめ化粧品の成分は、紫外線吸収剤と散乱剤。吸収剤は紫外線のエネルギーを吸収して熱として放出、散乱剤は微粒子の酸化亜鉛などを利用してはじきとばす。 もちろんそれなりの効果はあるのだけど、問題はメーカーが期待する量より少なく塗る人が多いこと。顔に塗る量は1グラムが適切とされているのに、多くの人は半分くらいしかつけていない。これだと効果は4分の1になってしまう。これでいいかな、と思った量の倍が適量ということ。 また、紫外線は散乱光が多い。日射の場合は8割が直接あたるとされている一方で、紫外線は6割が散乱光。屋内ならともかく、屋外ならたとえ木陰といえども安心できない。 今ひとつ、日焼けにとって気になる実験を大阪市立大学の研究チームがまとめている。マウスを3群にわけ、紫外線をあてない群、耳の皮膚だけにあてる群、目だけにあてる群のそれぞれを作って実験したそうだ。耳の皮膚にあてたマウスでメラニン色素ができるのは当然として、なんと目だけにあてたマウスでも、耳にあてたのと同じ量のメラニン色素ができたとか。 これは目から入った紫外線情報が三叉神経を通じて下垂体に伝わり、メラニン色素を作れという指示が出るためとみられている。そのまま人間にあてはまるかどうかはともかく、日焼けを防ぐためには、長そで長ズボンだけではなく、サングラスも準備したほうがいいようではある。 それにしても、オゾン層破壊もあって太陽の光をすなおに喜べない世の中になった。日焼けコンテストなんてしていた子ども時代が、ちょっと懐かしい。

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 子どもが熱を出して、耳式体温計のお世話になっている。わずか1秒で測れるので大助かり。登場したのが4年ほど前で、便利さから市場は拡大、昨年は170万台を販売したとか。体温計の年間販売数が約700万台だから、4つに1つが耳式になった計算だ。 なぜ1秒で測れるのだろう。そんな疑問がわく。その前に、そもそも「体温」ってなんだ。おでこに手をあてたり、わきで測っていた時代の人間としては体表をイメージするけれど、実際には脳や内臓など身体の深部の温度を意味するとか。 耳式は、鼓膜から出る赤外線を測っている。鼓膜のすぐ内側には脳の動脈が通っているから、脳の温度がより正確に反映されるわけだ。もっとも、うまく鼓膜に向けないと、耳垢の温度を測りかねない。 ちなみに、世界初の体温計はイタリアのサントリオが作ったそうだ。ガリレオの温度計に触発され、1609年に考案。この人、計測にこだわる人だったようで、自分の体重、食事後の変化、糞尿の重量などを三十年にわたって記録、排泄物の重さが、摂取した食事の量より少ないことを確認したりもしている。 もっとも、当時は沸点が発見されていないので、目盛りは温度計によって違っていた。病気と体温が関係付けられたのもずいぶん後で、1858年になってようやくドイツの医学者が病気によって熱型が違うことを報告。以後、病気の診断に体温測定が不可欠になる。 39度を超えていた子どもの熱も、翌朝にはさがった。寝床で頭に手をあてて、熱さのひいていることにほっと息をつく。耳式の前にまず手をあてる、親心である。

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