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ちょっと知的な雑学&トリビア

日焼け対策

2001年9月11日 【コラム
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 どうせならもっとはやくにテーマにしてほしかったと言われるかもしれない。ごめんなさい。この夏、みなさんの日焼け具合はいかがだったでしょうか。
 このところの美白ブームもあって、今年は日焼けどめクリームがいっそう活躍したのでは。ちなみに、日焼けどめ化粧品の成分は、紫外線吸収剤と散乱剤。吸収剤は紫外線のエネルギーを吸収して熱として放出、散乱剤は微粒子の酸化亜鉛などを利用してはじきとばす。
 もちろんそれなりの効果はあるのだけど、問題はメーカーが期待する量より少なく塗る人が多いこと。顔に塗る量は1グラムが適切とされているのに、多くの人は半分くらいしかつけていない。これだと効果は4分の1になってしまう。これでいいかな、と思った量の倍が適量ということ。
 また、紫外線は散乱光が多い。日射の場合は8割が直接あたるとされている一方で、紫外線は6割が散乱光。屋内ならともかく、屋外ならたとえ木陰といえども安心できない。
 今ひとつ、日焼けにとって気になる実験を大阪市立大学の研究チームがまとめている。マウスを3群にわけ、紫外線をあてない群、耳の皮膚だけにあてる群、目だけにあてる群のそれぞれを作って実験したそうだ。耳の皮膚にあてたマウスでメラニン色素ができるのは当然として、なんと目だけにあてたマウスでも、耳にあてたのと同じ量のメラニン色素ができたとか。
 これは目から入った紫外線情報が三叉神経を通じて下垂体に伝わり、メラニン色素を作れという指示が出るためとみられている。そのまま人間にあてはまるかどうかはともかく、日焼けを防ぐためには、長そで長ズボンだけではなく、サングラスも準備したほうがいいようではある。
 それにしても、オゾン層破壊もあって太陽の光をすなおに喜べない世の中になった。日焼けコンテストなんてしていた子ども時代が、ちょっと懐かしい。

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2 comments to...
“日焼け対策”
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小橋昭彦

日焼けについては「意外! 紫外線対策の落とし穴」「日焼けを上手に防ぐための基礎知識」などが役立ちます。マウスによる実験を行ったのは、大阪市立大「井上正康」教授らのチームです。


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大道治機

最近登録させていただき、拝見させていただいています。
まだ、8月下旬からですので10回程度ですが、軽0く温かみのあるコラムは、楽しく読ませていただいています。
小橋さんのライフワークは、私にとって目標とするところです。
現在は、サラリーマンとして会社勤めをしていますが、以前は自宅にて、個人事務所を営み頑張っていたのですが、なかなか思い通りには続かず会社勤めを余儀なくやっています。
私も情報発信については、いろいろ考案しているのですが、具体的にまとまっていません。
毎回参考になるきめ細かなメルマガ、続けることのエネルギーは、どこからでてくるのでしょうか?
家庭と郷土愛なのでしょうか?
一度教えていただきたいと思います。
今後のご活躍期待しています。




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 稲刈りの終わった田を見わたして、ふうと息をつく。このあと稲は乾燥させ、もみすりをし、玄米でなければ米をつき、そうして食卓に届けることになる。 親の手伝いをしてばかりで、全体にはこれまで気をつかっていなかった。それでたずねてみたところ、収量は10アールあたりおよそ400キロというところだとか。親二人に子ども一人のわが家で1カ月およそ10キロの米を消費するから、ようやく3家族を年間養えるというところか。 10アールといってもわかりにくいかもしれない、1000平方メートル。横幅10メートルなら100メートル。陸上の公認競技場の場合、直線部は9レーンあって幅11.25メートルだから、オリンピックなどの100メートル走でみんなが走っている、あの広さで核家族3から4家族を養える米がとれると、まあそんなイメージでいいだろう。 もっともわが家の場合は有機肥料だから収量は平均より少ない。地域によっても差があって、多くとれるところでは500キロなんてところもあるようだ。 ちなみに、現在の収量の背景には品種改良や栽培技術の進歩があるわけで、平安時代だと、状態がよい水田でも1000平方メートルあたり120キロ程度だったと考えられている。さらに時代をさかのぼって、米づくりの初期はどうだったか。約2400年前、縄文時代末期とみられる国内最古級の宮崎県都城市の坂本A遺跡で行われた調査の結果が発表された。 調査ではプラントオパールを数えている。稲に含まれるケイ酸体が土の中に残されたものだ。結果は、土1グラム中約2000個。上層の平安時代に比べおよそ5分の1。とすると、年間せいぜい24キロ。水田の面積は約500平方メートルというから、年間収量は12キロということになる。常食として食べるほどの量もない。儀礼用など特別な食糧として栽培した可能性があるとか。 稲作は数千年前からこうして進化してきた。稲を刈るコンバインにとびのってきたアマガエルやバッタを見つつ、おまえたちはぼくたちと米づくりの関係をどのように見てきたのだろうなと、そんなことを考えている。

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 日本各地に伝わる山野草や動物を利用した民間療法は3万件ほどにのぼるという。 民間研究家の吉田仁志によると、風邪だけでも580事例あったとか。梅干を黒焼きにして熱湯を注ぎ込むというのはよく知られているけれど、果肉を眉間に張ったり、果肉をすりつぶして卵黄と砂糖を加え熱湯を注いで飲んだり。ショウガ湯やネギ湯を試みた方もいらっしゃることだろう。 動物や昆虫を利用する民間療法も少なくない。夏ばてにドジョウなんてのはその典型だろうか。勝海舟が肩が凝ったときヒルに血を吸わせたという話も有名。変わったところでは、カマキリの黒焼きを飯粒で練って足裏にはるというのもある。脚気にいいのだとか。 アフリカのチンパンジーたちは、薬草を見分けその効用に応じて口にするそうだが、人類が薬草利用をはじめたのがいつかはわからない。おそらくは、愛する人を気遣う人の心の数だけ、療法があるようにも思う。 よく下痢をしていたぼくにゲンノショウコを煎じてくれていた祖母のおもかげを思い出しつつ、すりきずを作った子どもに、「いたいのいたいの、とんでいけー」なんて慰めている。西洋医学の大家だって、このくらいの呪術は使うんじゃないのかな。

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