ざつがく・どっと・こむ
ちょっと知的な雑学&トリビア

コロッケ

2000年12月29日 【コラム
Share...Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

 ちかくの生協で揚げているコロッケがおいしいのである。具がいいのか油がいいのか腕がいいのか。揚げたてのほかほかを入手し買い物袋の片隅にひそませて持ち帰る。二歳半の息子の大好物でもある。
 男爵いもやかにクリームやかぼちゃなどなど、コロッケの具の多様さを見るにつけ、日本人の創意工夫を感じないわけにはいかない。そもそもフランスでクロケットと言われる料理は、ジャガイモはほとんど用いない。衣こそ小麦粉、卵黄、パン粉の順と日本と変わらないけれど、中身は別なもの。かけるソースもトマトベース。日本ではウスターソースが多いが、米飯に合うようにという工夫のひとつだろう。
 一説によると、イモコロッケは関西の精肉店が売り出したともいう(日経11月25日)。くず肉の処理に困り、蒸したジャガイモと合わせたというアイデア料理。コロッケは明治中期に日本に伝わり、明治30年代以降、町の洋食屋で出されるようになるとともに、徐々に庶民に浸透していった。
 日本でジャガイモが食べられるようになったのもコロッケがあったからこそ。明治30年代半ばには25万トンだったジャガイモの消費量が、大正8(1919)年には180万トンに。そのころ帝国劇場で上演された喜劇で唄われた「コロッケの唄」も大ヒット、ハイカラな家庭料理としてのコロッケの位置が確立した。唄の歌詞いわく、今日もコロッケ、明日もコロッケ。ま、それも悪くない。

Share...Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

One comment to...
“コロッケ”
Avatar
himitu

小橋さん、こんにちは。
コメントを書くのは、初めてなので
はじめましての方がいいかもしれないのですが、
よく、拝見させていただいてます。
小橋さんのおかげで、読書が好きになれそうです。
とても、感謝しています。
ありがとうございます。
なぜ今回、コメントを書こうと思ったのかというと、
『コロッケ』を読ませていただいて、
すごくコロッケが食べたくなったので、
この気持ちを是非伝えたいと思い、
今回コメント書かせていただいてます。
お昼ご飯食べたばかりですが、すごく食べたいです。




required



required - won't be displayed


Your Comment:

 文具の通販市場が伸びている。注文したその日、あるいは翌日には届くというインターネット通販が貢献している。文具市場は、事業所向け1兆3200億円、個人向け4800億円規模とされるが、その1割くらいが通販。 筆記具の中で販売数量が多いのはボールペン。年間18億本ほどが販売されており、輸出向けも多い。日本でボールペンが使われるようになったのは、第二次大戦後、進駐軍の兵士が持ち込んでからだが、あっというまに筆記具の主役となった。 もっとも、ボールペンが普及するには曲折もあった。昭和22年ごろから出回り始めてブームとなったボールペンは、インクが流れる、ボールが抜け落ちるなどのクレームが続出し、昭和24年には下火に。再び脚光を浴びるのは2年後、改良された商品が完成してからのこと。 ボールペンのインク、現在ではゲルタイプが人気。水性と油性の中間のようなもので、寒天のような状態に近づけてある。ゲルもそうだが、ボールペンの普及にインクの発展は欠かせない。ボールペンを発明したのは米国のジョン・ラウドで1884年のこととされているが(朝日11月24日)、実際の登場は1943年、ビロによる機構の発明とそれにふさわしいインクの開発を待たなくてはいけなかった。 ところでボールペン、なぜか最初から最後までずっと日常的に書いて使い切ったという経験が少ないんだけど、なぜなんだろう。なくしたり書けなくなったり。あの先端、高度な技術が使われているだけに、考えてみればもったいない。

前の記事

 動物にも血液型はある。猫なら、人間のそれとは違うものの、A、B、ABの3種類、犬の場合は2種類のシステムがあって1システムで3種類、Dシステムで3種類、この組み合わせで9種類。 最近はペットを大切にする人が増えて輸血が必要になる治療も増えている。血液型の判定が必要になるが、状況はむしろ厳しい。1997年に判定器具メーカーが倒産、血液型判定を請け負ってきた業者も試薬不足で2000年5月に業務を打ち切っている(朝日11月25日)。血液型が判定できず、いま獣医師たちは大弱り。 占いなどで日本人が血液型を気にしはじめたのは、昭和初期に心理学者古川竹二が発表した血液型と気質に関する論文がきっかけ。のち昭和46(1971)年出版の能見正比古著『血液型でわかる相性』によって、相性と血液型の関係が指摘され、ブームになった。 血液型は犬や猫だけじゃない、カエルやヘビにもある。一説には植物にもあるとか。まあ、植物の場合は糖タンパクが血液を凝固させたわけで、それを「血液型」というのは極論だけど、ダイコンはO型、ソバはAB型など、話としてはおもしろい。 AB型の人はB型の猫を、など人と動物の血液型相性占いはどうだろう、なんて話もある。こちらは冗談のようで、介護犬と飼い主の相性なんてことになると、研究の価値がありそうだ。そうすれば動物の血液検査ニーズも高まって、判定業者が乗り出し獣医師が助かる、なんてことにつながるだろうか。残念ながらそこまでは道のりが遠いようだけれども。

次の記事