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信者獲得

2001年12月07日 【コラム
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 浄土宗総合研究所が布教支援システムを開発したと新聞にあった。全国約3300の市区町村が対象で、住民数や増加率、25年後の予測人口、寺院数などをもとに、それぞれの地域での布教の「有望度」を点数化する仕組み。
 よく知られているように、いま日本における各種の宗教団体の信者数を合計すると2億人を超え、日本の人口を上回る。神か仏かと二者択一する民族でもないのである程度は納得できるが、神道系だけで1億人にのぼるから、あるいは初詣に来ただけの人も信者と数えているのかもしれない。
 総務省発表の宗教統計調査によれば、浄土宗の信者数はおよそ600万人、寺院は約7000あって教師つまり僧侶の数は1万人弱という。僧侶ひとりあたり600人あまりの信者を抱えている計算。檀家型であることを考えると、世帯数にすればほぼ常識的な範囲といえるだろうか。
 くだんの布教支援システム、計算したところ、もっとも点数が高かったのは北海道南幌町、2位が神戸市西区だったとか。システムの支援で、高齢者が多いところは法要などの需要、若い世代が多いところは心のケアなどと、地域のニーズを把握するのにも役立つ。開発を担当した研究員の言葉によれば、こうした手法はコンビニの新規出店の際と同じ手法だという。
 そういえば、地元のおしょさんはお寺の書籍を文庫として解放していて、学校が終わると子どもたちがこぞって借りに寄っていたものだった。システムにしろおしょさんの努力にせよ、住民の視点にたった一歩って、たいせつなこと。ま、お寺さんに参って「いらっしゃいませ、こんにちわ」とやられるととまどっちゃうけれどね。

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9 comments to...
“信者獲得”
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小橋昭彦

宗教統計調査は、日本統計年鑑の「科学技術・文化」よりどうぞ。より詳しくは、「日本の主な宗教宗派」などにデータ引用されています。数字については、「レルネット」の分析が鋭いです。「浄土宗」ホームページもどうぞ。


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吉田 征子

>お寺さんに参って「いらっしゃいませ、こんにちわ」とやられるととまどっちゃうけれどね。

おもしろい!やってみようかな?

浄土真宗 大谷派 の某寺の嫁より


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小橋昭彦

>おもしろい!やってみようかな?

そのときはぜひお参りさせていただきます(笑)。


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菅野

>浄土宗総合研究所が布教支援システムを開発したと新聞にあった。

ってどの新聞かもしよろしかったら教えてください!


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smoker

ウチの実家は仏壇もなく、神棚もない、宗教にはとんと縁のない家だったので、婚家へ来てビックリ。
春秋の彼岸とお盆にはおしょさんが家におまいりに来られる。

おしょさんは、家に来ても呼び鈴も鳴らさないし、ノックもしない。突然、ガチャッとドアを開けて入って来はる。
彼岸とお盆には、おしょさんが来られるのを待ってるのが当然という感じで。でも何日の何時ごろ来られるのか通知もないからわからない。
義母は、彼岸とお盆の間は買い物に出かけても、おしょさんが来るかもしれないから、とそそくさと買い物を切り上げて帰ってくる。

それって普通?

お盆はおしょさんも忙しいので、家に滞在する時間は10分。5分お経をあげて、5分お茶を飲んで、1万円也のお布施を懐に去って行く。

それって普通?

今度、お寺のおしょさんが高齢のため引退なさって息子さんが次のおしょさんを継がれる。
その式のために「一口10万円、最低二口以上」の寄付の依頼が檀家に通知されました。

それって普通?

なんだかなぁ、どーしても素直に仏教を信じる気になれないのです。


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だいねんじ

そんなんじゃ信じられませんよね。
都会は1桁2桁違うと聞きますが・・・。
相場はどうか知りませんが、
普通じゃないと思います。その金額!
お金は欲しいけど
出来るだけいただきたくないとも思います。

浄土宗寺院の副住職兼サラリーマンより


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小橋昭彦

記事があったのは朝日新聞11月30日付です。浄土宗総合研究所によるものなのですが、冒頭で紹介している同研究所のサイトでは紹介されてないようですね。

今日は千本釈迦堂の大根たきをいただいてきました。


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RC

うち、祖父が亡くなったとき戒名のお布施として、ン百万円払ってました(笑)。
なんだかなーって感じです……。


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栗原悦子

随分(二十数年)前になりますが、まだ私が若かりし頃、親友と京都に行った時に、若いお坊さんが呼び込みをしていました(お寺の名前は覚えていません)。あっけにとられて友達と思わず顔を見合わせてしまったのを思い出しました。結局そのお寺には寄りませんでしたが、今思うと拝観者の少ないお寺は、そうでもしないと維持できないのかもしれませんね。可哀想なことしたかなぁと、ちょっぴり心が痛みます。私の家は代代両親ともに神道なので仏教のことは良く分かりませんが、父の実家は神社で、仏教のような檀家制度は米軍が進駐してきたときに廃止(神道を恐れて禁止したと聞いています)されたので、維持していくのが大変で、かといって自分の代で潰すわけにもいかず、結局公務員で働きながら細々と維持している状況です。戒名が長ければ長いほどお金が沢山かかると聞いたことがありますが、可笑しな話です。それにしてもン百万円とは凄いですね。そういえば、私がまだ17.8歳の頃のボーイフレンドがお寺の息子で、外車を乗り回し、派手に遊んでいました。それが嫌で彼とは直ぐに別れたのですが、今そのお寺どうなっているでしょうね。檀家の人がお気の毒です。




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 いまでいえば重量挙げだろうか。オリンピック種目としてウェイトリフティングが登場したのは1896年の近代オリンピックの第1回アテネ大会以降だが、神に供物を捧げるという意味もあって、古代から力自慢は行われていた。階級により差があるものの、300キロ、400キロを持ち上げる人たちの力は、やはり超人というほかない。 日本では力石の伝統が知られる。弁慶の力石のように伝説として伝わるものもあるけれど、より身近には実際に各地で集落の人たちが力くらべをした石が残る。四日市大学の高島愼助教授によると、北海道から沖縄まで、各地から2万個をこえる報告が寄せられているということで、実際にはその3倍の力石があると推測されるとか。 力石の重さは、20から30貫前後のものが多い。ということは、少なくとも米俵一俵の重さである16貫(約60キロ)以上は持てなくてはいけないということ。力があることが仕事ができることにつながっていたから、力くらべには実用的な意味があったわけだ。力石を持てることが一人前の大人への通過儀礼だったり、力くらべの優勝者が村いちばんの美人を嫁にできたなんて話もあるらしい。 消費者宅に米を届ける父を手伝って、玄関先まで米袋を運ぶことをときにする。夏はそれだけで一汗。といっても一袋の重さはわずか10キロ。なんだかひ弱になったものだ。米袋の重さをちょっと超えた子どもを抱きつつ、力石の前で顔を赤らめるほかない。

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 諸病封じ、千本釈迦堂の大根焚(た)きに参る。子どもの分の大根をおまけしてくれて、ほくほく、親子でつつく。見上げた本堂は1227年の造営。応仁の乱で焼け残った、京都でも最古の建築物だ。 この本堂建築に参加した大工に、高次という人がいた。大役にはりきっていたことだろう。ところが、誤って柱の一本を短く切り落としてしまう。とりかえしのつかないこと。意気消沈する夫を見て、その妻は仏様に、夫を助けてくれるなら自分の命をさしだすと祈る。そして「斗組(ますぐみ)」という、短い木を組みあわせて作る新しい建築法を得る。おかげで本堂は無事完成、高次は功績をほめたたえられた。しかし妻は、仏様との約束だからと自刃(じじん)する。 妻の名を「おかめ」という。本堂に向かって右手に、大きなおかめ像が建っている。ふっくらした、ふくよかな顔。お多福さんと呼ばれたりもする、よく知られた顔だ。現在「おかめさんみたい」というと、どちらかというとおかしみのある顔をいうけれど、もともとは美人と美徳の象徴だったのだ。 由来を知ると、おかめさんの顔もいっそうふくよかに見える。そういえば子どもにと渡された小さな椀には、親の椀よりひとまわりちいさな大根が入っていて、おおきな焚き鍋から探し出してくれたんだな、と振りかえる。よそってくれた人、どんな顔だったろう。 あたたまった体で、天満宮まで足をのばし、まつぼっくりを拾いながら帰った。あたたかいのは、体だけではなく。

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