小橋 昭彦 2001年4月4日

 日本に初めてポストが設置されたのは1971(明治4)年のことだ。名称は一定ではなく、書状集め箱などと呼ばれたりしていたという。翌年には角柱型の木製ポストが登場。黒塗りで、表に大きく「郵便箱」。これをはじめてみた人が「たれべん」とよんで公衆便所と勘違いしたという逸話も残る。
 ポストと呼ばれるようになったのは、POSTの文字が投函口に書かれていたから。ちなみに海外ではフランスでは1653年に、イギリスでは1852年に登場。
 ポストが鉄製になるのは1901(明治34)年のことで、すぐ赤色のものもつくられ、1908年から、正式に丸型の鉄製赤色と制定される。それまでは緑色に塗られたものなどもあったらしい(朝日3月10日)。
 現在見られるような、角型のポストが見られるようになるのは、1950年代のこと。郵便物の増加に対応してのことだけれど、形のうえでは先祖がえりともいえる。丸型のポストは現在でも約6000個が現役として残る。
 各地にはそれぞれの土地柄をうつしたポストや記念等のポストもあるけれど、正式なポストはその形状を公示されることになっており、現在は14号までの14種類。
 ポストの正式名称は「郵便差出箱」という。「差し出す」は郵便局に対してか相手に対してか。相手にとすれば、その言葉のやさしさにあらためて気づかされる。電子メールを差し出す、なんていい方はしなくなった。
 いま、郵便差出箱は全国でおよそ17万個。そのそれぞれで、今日も、心をこめて差し出された手紙が、かさっと音とたてて吸い込まれている。

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4 thoughts on “郵便差出箱

  1. 今日の没ネタ。無重力がもたらす「宇宙性」尿路結石(日経3月10日)。類似情報をより分ける時間がかかり、記憶より思い出す方に時間必要(日経3月10日)。

  2. > 日本に初めてポストが設置されたのは1971(明治4)年のことだ。

    すみません、1871年ですね。訂正します。

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