好きな画家をあげろといわれたら、コンスタブルは間違いなく入る。すぐにでもその絵の中に入り、午後のひと時を過ごしたい。つまりは彼の描く風景が好きなのだ。
美術を学んだわけでなかったので、このコラムを書くために調べていて、彼が印象派の先鞭であったと知り、納得するところがあった。光を光として生かした絵。あの太陽を感じさせる風景画の魅力の一端はそんなところにあったのか。
もちろん、コンスタブルから印象主義の絵に至るまではまだ少しの距離がある。印象派の制作態度に共通するのは、「できるだけ色をまぜない」ということ。3原色を、できるだけそのままカンバスにのせる。テレビや印刷物になじんだぼくたちには慣れた概念だろう、点描でおかれた原色たちを離れたところから見ると、視覚混合によって求める色になる。
色は混ぜれば混ぜるほど暗くなる。だから、モネもルノアールもセザンヌも、できるだけ色を混ぜないようにした。光を描くため、空気を描くため。
印象主義という言葉の由来は、第1回グループ展に出展されたモネの『印象、日の出』にヒントを得て、彼らの作風を新聞記者が「印象主義者たち」と揶揄したことからついている。その名を、第3回グループ展からは彼ら自身が名乗るようになる。
アカデミズムが蔓延するサロンに反発してはじめたグループ展。自分たちへの揶揄さえとりこんだ命名。やわらかくてまぶしい光は、そんな芯の強い光に支えられてもいる。
芽生えの遺伝子発見(朝日7月11日)。遺伝子には、必要なときまで働き出さないようにするかぎがかけられている(朝日7月6日)。生物時計の進みすぎを調整する遺伝子発見(朝日7月11日)。
今、若い人たちが描く絵を見ていると、色感の良さに
驚きます。
たくさんの色を一画面で使いこなすのは難しいのだけ
れど、調和のとれた配色になっている。
透明感のある色調が特長です。
ボクの世代は、赤、青、黄の三原色で育った。
今の若者達は(TVやゲームなど、モニターを通して)
赤、青、緑の“光”三原色の影響の中で育ったため、
絵の具やマーカーなどを使ったアナログ画でも、
透明感のある色使いになる。
でも、輝度の高い色彩の絵が周りに目立つ環境は、眩
しいと目が疲れるように精神的に疲れるのがアナログ
三原色世代のボクです。
印象派の画家達が今に生きれば、混色を多用して
マットな深みのある色出しに生きたかもしれません
ね。
あ、なるほど、同じ三原色でも印刷の三原色と光の三原色で世代が違うと。おもしろい視点ですね。たしかに、光の三原色は混ぜると明るくなりますね。
光の三原色の方が色としての印象は強烈がします。
光と同じように、色を混ぜ合わせて、
白が造れる絵の具が出来ると、
絵の世界にも革命が起こるでしょうか。
できれば、印刷技術も発達して、
RGBで入校して、そのままきれいに
色を再現してもらえると、
制作表現の幅もひろがるのですがね。
はじめてコメントします。
私もコンスタブルの絵がとても好きです。
初めてコンスタブルの風景画を見たとき、額縁を越えて
絵のなかにいるような感覚になり、「この絵はスゴイ
なぁ」と驚かされました。
見ていると、目の奥というか、額のあたりがジンワリくる
眩しさのような感覚がありましたが、絵の具の使い方が
生んだ効果だったのでしょうか。