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ちょっと知的な雑学&トリビア

天候と心理

2001年3月08日 【コラム
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 降り続く雨を眺めながらちょっともの思いにふける。小説やドラマでは、雨模様は内省的な日として描かれることが少なくない。
 気圧の低い日は、心拍数が少なくなり、気分が沈静化する傾向がある。逆に気圧が高いと心拍数が増えて高揚した気分になる(朝日2月9日)。これをふまえると、雨の日に内省的になるというのも、それなりに納得のいく設定ではある。
 気候が心理に与える影響といえば、もうすぐ近づく春もそうだ。冬の寒さからもうすぐ解放される、その期待が心を浮き立たせる。おまけに日照時間が長くなっていき、太陽の光をふんだんに浴びる。ホルモン分泌の関係で大脳が刺激を受け、性衝動も高まり、恋の予感に心をふるわせる。
 確かに光が松果体やメラニン分泌に影響を与えるのは事実で、睡眠障害等の治療に光照射療法なども知られている。ただまあ、天候に左右されるばかりじゃないのも人間。『雨に唄えば』のジーン・ケリーを思い出しつつ、雨の日もちょっと楽しい気分になる。

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One comment to...
“天候と心理”
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小橋

今日の没ネタ。バレンタインデーの風習の起源、古代ローマのペルカリア祭に求める説と民間信仰に求める説(朝日2月9日)。




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 景品のチョロQがオークションで高値になっていましてね、とタクシーの運転手さん。え、じゃあいざ生活に困ればうちにある一台を売りに出そうか。だめだめ、子どもがシールはがしちゃったし、ぼろぼろだから。そんな軽口を交わした。 コレクションというのは、一般的に傷みが少ないものがよいとされる。しかし、世の中には傷みがあったほうが評価される収集物もある。その代表が事故郵便。輸送の途中で何らかの事故にあった郵便だ。あて先、切手、消印がわかり、その上で汚れや焦げのあるものがいいのだとか(日経2月7日)。 郵送途中の事故にもさまざまある。船舶事故の場合は、タイタニックでもそうだけれど、引き揚げが難しく、事故郵便もなかなか出回らない。数が多く研究が進んでいるのは航空事故。1937年におきた飛行船ヒンデンブルク号の事故郵便は最大の珍品ともいう。 もちろん、郵便はたとえ事故にあっても配達しようと苦労が重ねられる。「沈没船からダイバーが引き揚げました」なんてスタンプを押して、郵便局の封筒に入れて届けたり。受け取った宛先人の気持ちはいかほどか。 そうした背景を理解しているからだろう、コレクター間でも、事故郵便は単なるコレクションではなく、郵便史の証人として扱われているようだ。 郵便はこれまで、いろいろな動物に運ばれてもきた。ハトは有名だが、ほかにもラクダやイヌ、あるいはネコまで。まあ、想像どおり、ネコは規律がなく配達係としては失格だったよう。ネコが届けられなかった事故郵便が世界のどこかにあるのかどうか、残念ながらそこまでは調べがつかなかった。

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 世界の4大スパイスといえば、こしょう、シナモン、クローブにナツメグとされる。いまでこそありふれた商材だけれど、かつてはこれら香料が世界を動かしたこともあった。 ナツメグはメースとともに「にくずく」という熱帯性植物からとれる。産地はインドネシアの奥地モルッカ諸島。ヨーロッパでは手に入りにくく、たいへんな価値があった。ナツメグの袋詰ひとつで家が買えたとか、貿易に携わる荷役労働者はポケットのない作業服を義務付けられたなんて話も伝わる(朝日2月11日)。 コロンブスが、間違ってアメリカ大陸の一部を発見することになる、西への航海に出たのも、モルッカ諸島のスパイスとジパングの黄金がおおきな動機。マゼランが初の世界一周をめざしたのもスパイスが理由。彼亡きあとようやく母国にたどり着いたビクトリア号には、スパイスがたっぷりと積まれていた。その販売益は、多くの乗組員や僚船の喪失を補ってあまりあるものだったともいう。 スパイスが生んだ大航海時代。「香料諸島」の利権をめぐるスペインやポルトガル、そしてオランダやイギリスを交えての争いは「スパイス戦争」とも呼ばれている。17世紀半ばまで続く、血なまぐさい時代でもあった。 いま、スパイスの香りは、せいぜい街角のカレー屋に足を向かわせるまでで、ぼくたちを大航海にいざなうことはない。そのカレー屋で手にした新聞で目にする、菓子のおもちゃを恐喝、なんていうニュース。スケールの違いはあれ、人間は今日も貴重品をめぐって争っている。

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