ざつがく・どっと・こむ
ちょっと知的な雑学&トリビア

思考でコンピュータ操作

2004年7月12日 【雑学なメモ
Share...Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Monkeys master ‘mind control’
考えただけでカーソルを動かす。

Share...Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on LinkedIn

Comments are closed.

 組織論の西口敏宏教授が、中国浙江省、温州の経済的発展を分析している。一人の革職人が欧州で職を得る。注文が増え、故郷から息子を呼び寄せる。販路が増すとさらに知人を呼ぶ。やがてイタリアを中心に温州人のネットワークが広がる。経験をつんで故郷に帰り、自社工場を設立。血縁、地縁をベースにしながら、ランダムに機会探索・情報取得を行う、典型的なスモールワールドだとか。 小さな世界。この言葉は、ワッツとストロガッツ博士に由来する。複数ある点と点をつなぐとする。規則的なつながりがベースながら、ときどきランダムにつながっている状態のとき、もっともネットワークが活性化し、全体の経路が短縮することを発見。スモールワールド・ネットワークと呼んだ。 米国のミルグラム博士が1967年に行った実験がある。任意に選んだ協力者に、ある人に荷物を郵送してくれるように頼む。直接知らない場合は、その人を知っていそうな知人を介する。結果、荷物の4つに1つが到達。平均して6人を経ていたことから、世界の誰とでも6人でつながるとして有名になった。 英国のリチャード・ワイズマン教授が再試したところ、荷物の1割が届き、およそ4ステップだったという。前述のワッツ博士は電子メールでの実験を行っており、こちらは世界中の国を対象に、やはり4ステップで届いたという。もっとも到達率は1%そこそこ。 60年代、郵便が届くことはきっとすてきなことだった。人はそれを目的の人に届けようと協力しただろう。いま、迷惑メールも多いなか、参加することに興味や動機を持たない人が多いとワッツは報告している。英国のワイズマンは、送らなかった人は自分には運がないと思いがちだと指摘。運を信じて送ることが、成功につながったと言う。 いま、世の中は確かにスモールワールド化しているかもしれない。でも、ぼくたちに温州人の熱意はあるだろうか。何かを次の人に伝えたいという思いはあるだろうか。世界は、ほんとうに小さくなったかと自問する。

前の記事

Old is young: The modern advantage
人類が長寿を獲得したのはわずか紀元前3万年前のこと。

次の記事