小橋 昭彦 2001年1月29日

 トラ、と自分のことを言うからお父さんはと聞くと、ヘビ、ともうすぐ3歳の息子。そう、今年は年男なのである。
 それにしても、干支の中でもヘビっていうのは表現しにくい。かわいいと思う人より、好きでない人のほうが多いのではないか。古代から毒蛇を嫌ってきたのが心の底に刻まれているのかもしれない。
 一方で、ヘビは神聖なものとして祀られてもいる。屋根裏に住むアオダイショウを家の神としたリ。ネズミを退治してくれることから、ことに農家で重宝されもしたのだろう。
 世界でも、ヘビが崇拝の対象やシンボルとして登場しない民族のほうが少ないという。旧約聖書ではヘビは誘惑の悪を表しているが、マタイによる福音書には「蛇のごとくさとくあれ」とあり、その賢さを見習ってもいる。
 初夏の夜空を彩るへびつかい座は古代ギリシアで医聖と呼ばれたアスクレピオス。ヘビは何度も脱皮して若返ることから再生と不死身のシンボルとなっており、そこから治療を象徴することになった。ヘビの皮や血、脂肪などは、それ自身薬として重宝されてもきた。
 へびつかいといえばインドのそれ。実際に何代も続く蛇使い一族があり、親から子へ受け継がれている(朝日12月23日)。
 少年時代、ヘビのしっぽをつかんで振り回していた友人が、今へびを見るとひるんでいる。ヘビへのアンビヴァレント(両義的)な思いは、人類だけではなく、ひとりの中にもある。

2 thoughts on “ヘビ

  1. 昨日TV特命リサーチで、”発見された つちのこ?の検証について”を放送していた。
    この30年来どこかで、つちのこ騒動が持ちあがるが、本物が見つかったという話は聞かない。
    さて、昨日の番組では、発見されたものはつちのこでなく、蛇であったが、つちのこが蛇の進化途上のものではないか、という仮説を立てていたのに興味を引いた。ホンとかな??

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