小橋 昭彦 2006年3月7日

「独り者」に優しい日本の社会(上)
たとえば、欧米でレストランに1人で入ると、往々にして迷惑をかけているような気分になる。空いている席(存在しないパートナーの幽霊が座っている)が目の前にあるからだ。本来ならそこにお客が座って、レストランとしては稼ぐことができる席なのだ。これに対し、日本の寿司屋やラーメン屋には料理人と向かい合うカウンター席があり、空間を無駄にすることなく、また目の前に幽霊を意識することもなく、1人で座って食事ができる。